Project/Area Number |
23K13110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高浦 大雅 京都大学, 基礎物理学研究所, 特定研究員 (70836858)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2027: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | リノーマロン / グラディエントフロー / グルーオン凝縮 / QCD / 精密予言 / 摂動論 / 非摂動効果 |
Outline of Research at the Start |
素粒子標準理論が優れた有効理論として確立した今、「標準理論を超える新物理は何か」 という問いに答えるときである。現在、実験と精確な標準理論予言との比較をし、間接的に新物理の兆候を見出すアプローチが重要になってきている。本研究では、精密な標準理論予言へ向けて、従来の理論的計算法である摂動論を超えた理論予言を与える。これにより標準理論パラメータの精密決定を行い、標準理論計算の精密化、及び新物理の間接探索の可能性を高めることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
素粒子標準理論が優れた有効理論として確立している一方、それが拡張された新物理理論の存在が示唆されている。新物理を探っていくためには、標準理論の精密な検証が有効であると考えられる。このためには標準理論の理論予言の精密化が必須であり、特に標準理論の基礎パラメータの精密決定は重要な役割を果たす。本研究では、基礎パラメータ決定の高精度化を目指す。特にこれまで摂動論に基づいた決定がなされてきたが、これまでに発展してきた摂動論を超える理論計算を用いることで、高精度化を狙うものである。具体的には、非摂動効果を理論予言に系統的に取り入れることで、理論予言の誤差が減じ、それゆえパラメータが従来以上の高精度で決定されると期待される。当該年度の主な取り組みは次の2つである。 (1)摂動論を超える新しい計算法を開発している。具体的には通常不定性を持つグルーオン凝縮と呼ばれる非摂動効果を、不定性のない定義のグルーオン凝縮に置き換える。これに伴い、通常では不定性を持つ摂動計算からも不定性が取り除かれる。この不定性のないグルーオン凝縮は、グラディエントフローを用いることで定義でき、かつ格子QCDを用いてその値を正確に評価できるという特長を持つ。現在、この手法に関する論文を準備中である。将来的には、この手法を用いることでQCDカップリングαsを精密に決定できると期待される。 (2)クォーク質量を高精度決定するための新たな方法として、グラディエントフローで定義されるクォーク凝縮を用いることを検討している。これは格子QCDシミュレーションで測定できる。質量決定のためにはこの物理量の摂動計算が必要になり、現在2loop計算に取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度として当該プロジェクトの今後の進展のために有用となるであろう方法を検討・調査している。それらの方針が今のところ問題なく進められているため。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の現在の取り組みを推進する。余力があれば、さらに他の方針の考案も行いたい。
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