Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
余剰次元を伝搬するアクシオン(KKアクシオン)は,素粒子物理学の謎である強いCP問題とゲージ階層性問題を同時に解決可能な未発見の素粒子である。太陽内部で生成され重力的に太陽系内に捉えられた太陽KKアクシオンは約10keVの質量と有限な寿命を持ち,その崩壊で放出される二光子を捉える事で地球でも観測の可能性がある。ガス検出器はガスの種類,圧力を選択することで二光子を分離して検出可能で,強力な背景事象除去能力が得られる。また崩壊事象頻度は有効体積のみに依存し,ガス検出器はその拡張性が高い。将来,低背景事象環境で1[m3・year]の観測が実現すれば,その存在が予言される領域へ到達できる。