Project/Area Number |
23K13123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 15020:Experimental studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清野 結大 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(CPD) (70937672)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | ニュートリノ / 超伝導検出器 / TES / CMB / 宇宙背景放射 |
Outline of Research at the Start |
宇宙最古の光である宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の精密測定で、インフレーションなどの宇宙の始まりの物理を解き明かす。これには宇宙全体から降り注ぐ電波であるCMBを、高精細(高分解能)で観測する必要がある。史上最大のCMB望遠鏡群を用いる実験Simons Observatoryでこれを達成する。本研究では超伝導検出器を開発し、従来検出器の弱点であった応答速度を高速化することで高分解能を実現する。開発した検出器を望遠鏡に搭載し、従来観測の10倍の感度でCMB観測をおこなえる望遠鏡群を完成させる。
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Outline of Annual Research Achievements |
宇宙最古の光である宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の精密測定で、インフレーションなどの宇宙の始まりの物理を解き明かす。史上最大のCMB望遠鏡群を用いる実験Simons Observatoryでこれを達成する。本研究では超伝導検出器を開発し、従来検出器の弱点であった応答速度を高速化することで高分解能を実現する。 超伝導検出器の形状や膜厚のコントロールによって、2023年度までに目標値の時定数0.6msを下回ることに成功した。このパラメータ値を元に検出器の実機を作成した。実験室での冷却試験で時定数や収率が期待通りであることを確かめた後、実験Site(チリ)の望遠鏡に搭載した。実際の観測での分解能を評価するため、望遠鏡の運用のコミッショニングが現在進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
検出器の応答性を従来より高速化させ、2023年度までに目標値の時定数0.6msを下回ることに成功したため。そののちSimons Observatoryの中・高周波の検出器の実機39台を作成し、実験室での性能評価試験も完了した。これらを実験Siteに搬入し、一部の望遠鏡でのCMB観測も開始した。 さらに従来の研究計画を発展させたプランも進めている。より安定した観測を実現するために、ノイズ耐性を強化したバージョンの検出器の作成を計画している。
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Strategy for Future Research Activity |
望遠鏡運用のコミッショニングを進め、CMB観測を開始できるようにする。またSiteでのノイズ環境での時定数などの応答性を評価する。CMB観測等の結果から、応答性の高速化によって向上した分解能を実測する。 また一部の帯域の検出器ではより安定した観測を実現するために、ノイズ耐性を強化した検出器を作成する。検出器に入ってきたエネルギーを逃がす熱伝導のパスなどを強化する。本来は単なるスペアの検出器を作成予定であったが、アップグレードしたものを作成する予定である。これまでの検出器より性能向上が見込まれるため、完成後は2025年度中に従来のものと入れ替えを計画している。
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