Project/Area Number |
23K13163
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 17010:Space and planetary sciences-related
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Research Institution | Nara National College of Technology |
Principal Investigator |
頭師 孝拓 奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 助教 (10846827)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | プラズマ波動 / CubeSat / プラズマ波動受信器 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、宇宙空間の理学観測において重要な役割を果たすプラズマ波動観測器を、CubeSatと呼ばれる超小型の衛星に搭載できるサイズ・消費電力で実現することを目的とする。そのための方法として、まずプラズマ波動観測器専用の集積回路を開発することでアナログ回路の大幅な小型化を実現する。また、省電力なマイクロコントローラと専用集積回路を活用した新しい計測方法により省電力化を達成する。研究期間においてこれらの開発を行い、超小型の観測器を実現する予定である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題における目標である超小型かつ省電力なプラズマ波動受信器の実現に向け、専用集積回路の開発および受信器ディジタル部の設計を行った。 専用集積回路の開発においては、主にベースとなる回路の改良および物理設計を行った。本課題で実現を目指す受信器のアナログ回路には、微小なプラズマ波動を捉えるための低ノイズ・高ゲインを必要な帯域に渡って実現する必要がある。これらの性能を従来のようなディスクリート電子部品の組み合わせで実現すると、CubeSatへの搭載が困難なサイズとなってしまうことから、本研究ではアナログ回路を専用集積回路により実現することで、性能とサイズの両立を図る。先行研究により開発された回路をベースとしているが、回路サイズやノイズの面で性能が不足していたため、改良を行い、受信器に必要となる集積回路の設計を完了した。それに加え、開発した回路の製造に必要となる物理設計を進めた。 受信器ディジタル部については、CubeSatのような非常に限られた電力での動作を念頭に置き、省電力なマイクロコントローラーで受信器に必要な制御・ディジタル信号処理を実現することを目標とした。本年度は、マイクロコントローラーの選定および性能評価を行った。A/Dコンバーターとの通信にはマイクロコントローラーに搭載されたハードウェアを効率良く使用し、信号処理には最適化されたライブラリを用いることで、受信器に必要となる制御・信号処理が所望の時間内に十分可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請においては、2023年度に専用集積回路の設計を終え、チップの製造を行う予定であり、そのための予算を計上していた。しかしながら、ベースとなる回路において本研究で実現したい受信器で必要となる仕様を満たすかについて検証を行った結果、一部不十分な回路があることが判明した。そのため2023年度は、帯域制限フィルタとメインアンプの性能向上のために再設計を行い、それを完了した。2024年度前半には物理設計を終えチップの製造を行うことができる予定である。回路の再設計によって申請のスケジュールからは遅れてしまったものの、全体では研究を完了するのに問題のないスケジュールで開発を進められている。また、専用集積回路の設計と並行して進める予定であった受信器ディジタル部の設計は予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は専用集積回路の製造を行い、その性能評価まで実施する予定である。同時に、検討を進めていた受信器ディジタル部の設計についてもおおむね完了する予定である。その後、2025年度には製造した専用集積回路と受信器ディジタル部を統合して受信器のブレッドボードモデルを作製し、性能の実証を行う予定である。
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