Project/Area Number |
23K13202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
柿澤 翔 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, テニュアトラック研究員 (10846819)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 高温高圧 / 金属鉄 / 水素 / ダイヤモンド |
Outline of Research at the Start |
地球深部の軽元素循環は、主に水や炭素を含む含水鉱物や炭酸塩鉱物が担っていると考えられ多くの研究がなされているが、本研究では先行研究から視点を変え、金属鉄を媒体とした軽元素循環の研究を進める。大型で宝石質のダイヤモンドであるCLIPPIRダイヤモンドは低温の沈み込むスラブ中でFe-Ni-CS-H組成の熔融鉄から析出したと考えられており、その熔融鉄を包有物として保存した地球内部の軽元素循環を研究する上で重要なダイヤモンドである。CLIPPIRダイヤモンドが生成される温度圧力条件や軽元素の化学組成を高温高圧実験から特定することで地球内部に存在する軽元素の化学組成を制約する。
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Outline of Annual Research Achievements |
超深部ダイヤモンドであるCLIPPIRダイヤモンド中に包有物としてFe, FeS, Fe3Cなどの鉄の化合物やメタンや水素などが取り込まれていることから、その生成にFe-Ni-C-S-H組成の溶融鉄が関与すると考えられている。本研究では、軽元素に富む溶融鉄から析出したと考えられてる超深部ダイヤモンドの生成条件の特定を行い地球深部における軽元素循環の解明に取り組む。
CLIPPIRダイヤモンドの生成に水素が関与することは間違いない。Fe-S系やFe-C系の相関係は多くの研究がなされているが、Fe-H系の相関係は決定されていない。そこでCLIPPIRダイヤモンドが生成されるマントル遷移層の圧力条件でのFe-H系の相図の決定を行った。その結果、低温側では低水素条件では六方晶構造(hcp)が安定であり、高水素条件では二重六方晶構造(dhcp)が安定であることが明らかになった。hcp相の最大水素量はFeHx, x=0.5であり、それ以上の水素が存在するとdhcp相が出現した。また、両者の相の間には共存領域があることも示唆された。一方で、高温側では先行研究で報告のあるように面心立方構造(fcc)が安定であることが確認された。溶融温度の決定を行うため高温発生を試みたが、実験中に予期しないヒーターの不安定化が起こり溶融されることには成功したものの正確な溶融温度の決定には至らなかった。定性的には、水素量は多いほど溶融温度は減少する傾向にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Fe-H系の低温側の相関係の決定に成功したものの、予期しないヒーターの不安定化によって溶融温度の決定には至っていない。当初予定では溶融温度も含めFe-H系の決定を行う予定であったため、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きFe-H系の相図を作成し、水素の影響を定量的に議論できるようにする。しかしながら、現状では安定して高温発生が困難であることから溶融温度の正確な決定ができない。また、今後予定しているFe-S-C-H系での実験も困難である。そこで、ヒーターが不安定化する原因を調査する。
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