Project/Area Number |
23K13230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 18020:Manufacturing and production engineering-related
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
永松 秀朗 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (80964791)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 付加加工 / 溶接 / 溶融池 / 異種金属接合 / マグネシウム合金 / 純チタン / 3Dプリンティング / 溶融接合 / マルチマテリアル / チタン / マグネシウム |
Outline of Research at the Start |
溶融接合が困難なチタン(Ti)・マグネシウム(Mg)合金のマルチマテリアル化の高度化を目的とする。具体的には,金属ワイヤをアーク熱で溶融・堆積する金属3Dプリンティング技術を用いて,Ti・Mg合金の2材料の造形部位が入り組んだ構造体を創成し,構造的結合による強度向上を狙う。更に,最適な構造形態の設計指針を決定する解析モデル・自由曲面を有したTi表層をMg合金上に創製するための造形システムを構築することで,高強度かつ自由度の高い形状を有した高機能性部材を造形する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,チタン(Ti)-マグネシウム(Mg)合金のような溶融接合が困難である異種金属材を接合する,新たな付加加工技術を提案する。具体的には,2材料の造形部位が入り組んだ構造体を創製し,機械的接合によって製品強度を担保する。したがって,アーク放電によってワイヤ材料を溶融し積層するAM方式において,提案手法を高度化し,Ti-Mg合金の異種金属積層を実現することを本研究の目的とする。 当該年度では,はじめに,Mg合金ビード-on-純Tiプレートにおける溶融・接合特性の基礎的調査を行った。高速度カメラを用いてMg合金の溶融池挙動を観察した結果,Mg合金ビード-on-純Tiプレートでは,Mg合金同種金属積層と比べて溶融池の湯流れ性が向上することを明らかにした。また,入熱条件がMg合金ビード-on-Ti合金に与える影響を調査した結果,高温域ではMg合金ビードの高温割れや蒸発が観察された。全条件において,純Ti側への溶け込みはほとんどなく,脆弱な金属間化合物はほとんど生成されなかった。適正条件と思われる低-中程度の入熱条件を用いて多層積層した結果,造形物は異種金属界面で破断した。これは,多層積層による造形物の急加熱・急冷の繰り返しと,2材料の熱膨張係数の差異が大きいこと起因すると考えられる。 次に,提案手法における,Mg合金内部に純Ti構造体を内包するための造形条件を調査した。その結果,Mg合金同種金属間では良好な溶け込み,Ti-Mg異種金属間では溶融せず密着する,機械的接合に適した造形結果が得られた。また,純Ti-on-アルミニウム(Al)合金を用いて,構造形態が試験片全体の接合強度に与える影響を調査した。その結果,引張強度は160±2MPaであり,先行研究値を大きく上回る高強度接合を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,①チタン-マグネシウム合金における溶融現象と接合状態の観察,②提案手法における内部の構造形態が接合強度に与える影響の実験的調査を完了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
純Ti-Al合金の強度試験結果を基に,Ti-Mg合金の機械的接合による異種金属積層を行い,強度試験を行う。また,実験的手法だけでなく,有限要素法解析を用いて,構造形態が結合強度に与える影響を調査する。以上の調査結果を基に,各材料組合せにおいて結合強度が最大化となる,最適な形状形態を取得する予定である。 また,Ti-Mg合金における溶融現象で得た知見を基に,提案手法と異なるアプローチも試みる。具体的には,あらかじめTi母材に微細な凹凸状のパターン加工を施し,Mg合金ビードを積層する。これまで得た知見より(Mg合金ビード-on-純TiプレートではMg合金の湯流れ性が高く,純Tiプレート側が溶融しない),2材料は母材表面の凹凸部にて噛み合い,アンカー効果による接合強度の向上が期待できる。したがって,パターン加工の形状とMg合金の造形条件が接合強度に及ぼす影響を調査する予定だ。
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