Project/Area Number |
23K13266
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 19020:Thermal engineering-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
廣川 智己 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (00966369)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 伝熱 / 熱交換器 / 相変化 / 熱流体 / 熱伝達 / 沸騰 / 強制対流蒸発 / ドライアウト |
Outline of Research at the Start |
プレート式熱交換器を対象に、局所の気液界面の観察および熱伝達率の計測を行い、流動様相に基づいた熱伝達予測モデルの構築を目指す。従来提案されている伝熱性能予測モデルでは、乾き度・熱流束・流速を熱交換器全体で平均した値を用いた式となっており、内部で生じている核沸騰・二相強制対流蒸発・ドライアウトといった局所的に変化する伝熱形態を捉えられていないため、流動条件や熱交換器サイズの変化に追従できないという課題がある。本研究では、これまで明らかにされていない低乾き度域における局所の熱流動特性の解明を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
プレート式熱交換器の蒸発流れにおける局所伝熱特性の解明に向け、実機相当の薄肉かつ内部の流動を阻害せずに温度データが取得できる伝熱プレートを有する試験部を製作して冷媒を用いた蒸発実験を行い、得られたデータから伝熱モデルを構築することを目指している。とくにこれまで統一的な見解が得られていない低乾き度域における伝熱特性に焦点を当て、局所の伝熱データをを用いて伝熱形態を切り分けた分析を行い、内部の熱流動現象を明らかにすることを目的としている。2023年度では、はじめに局所熱伝達データを取得するための試験部の設計・製作を完了し、妥当な熱伝達データが得られていることを確認するための予備実験を完了した。 この予備実験では、熱媒冷媒ともに水を用いた対向流の液単相流実験を実施しており、本研究で製作した試験部を用いて得られた平均熱伝達率は、これまで既往の研究で報告されている値と定性的かつ定量的に一致しており、妥当な伝熱データが得られていることが確認された。さらに局所の温度データから、流れ方向に沿って境界層の発達により局所熱伝達率が減少している傾向が明らかとなった。この傾向は、既往の研究で用いられた局所熱伝達率評価用の試験部と比べ、実機相当まで伝熱プレートの肉厚を薄くしたことにより、伝熱プレート面内方向の熱流束再分配の影響が抑えられたことによって現れた傾向であると考えられる。 さらに、冷媒を用いた蒸発実験も行い、局所熱伝達率の評価に必要な伝熱プレート内部の温度分布データが得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度では、当初計画していた通り、局所熱伝達率を計測するための試験部の製作を完了した。また液単相流における予備実験の結果から、本研究で製作した試験部を用いて得られた実験データは妥当な値が得られていることを確認した。また内部で温度境界層の発達により流れ方向に局所熱伝達率が減少する傾向が確認された。 さらに冷媒を用いた蒸発試験も実施し、局所伝熱特性の分析に必要な伝熱面内の温度分布データが得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後詳細なデータ分析を行い局所の伝熱特性の変化を捉えた伝熱モデルを構築する予定である。また必要に応じてさらに広範囲な実験条件でデータ取得を行う予定である。 2024年度の当初計画である可視化部を設けた試験部の設計も完了し、製作に向けた準備を進めており、気液挙動を踏まえた伝熱モデルの構築を目指す。
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