Project/Area Number |
23K13293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
吉田 彩乃 札幌市立大学, デザイン学部, 助教 (40864369)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 情報伝達 / ソフトロボティクス / ネットワーク形成 |
Outline of Research at the Start |
フレーム問題に陥らない生物は、計算機を使用することなく全て化学反応を伴う物質の物理的相互作用によって情報処理を行っていることに着目し、興奮性の化学反応とそれに伴う物性の変化を使用した系において、情報伝達の方向が引き込みによって一方向に揃う状況を粒子シミュレーションによって明らかにすることを目指す。具体的な要件として、化学反応による物質の「集合と分散」、および化学反応の伝播方向に対する周囲の基質濃度や形状の依存性に着目する。ネットワークが形成されるためには、非対称な情報の流れと自己触媒作用が必要となる。本研究では、それらがどのように創出するかを理論的に調べ、実世界での実現に向けた基礎研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、興奮性の化学反応とそれに伴う物性の変化を使用した系において、情報伝達の方向が引き込まれる仕組みを粒子シミュレーションによって明らかにすることを目指している。本年度は、上記の興奮性の化学反応とそれに伴う物性の変化を使用した系をコロイド状にしたものと、1枚のプレート状のものとを組み合わせ、①情報伝達経路の形成と②情報伝達方向の引き込みの実現を目指した。そのために、まず、コロイド状のみの場合の実際の実験データを参考にシミュレーションに必要となるパラメータを求め、シミュレーションによって実験結果がおおまかに再現されることを確かめた。この時、分散ー凝集のシミュレーションには粒子の分散ー凝集を扱うために一般的なDLVO理論を使用した。次にプレート状のみの場合の実験データを参考に、一方向の反応の伝播に必要となる条件を調査した。加えて、コロイド状とプレート状ともに、周囲の疎水性相互作用の強度に影響を受けることから、この点についても検討した。これらの結果をもとに本研究のシミュレーションモデルを検討した。そのモデルを用いて、①における2点間の距離とコロイド溶液の濃度の条件をいくつか用意し、それらの条件でシミュレーションを行い、系の振る舞いを確かめた。この結果から2点間の経路の生成については、濃度と距離が重要であることが確かめられた。加えて②において、情報伝達方向の引き込みが起きやすいプレート状の系の形状を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
パラメータの推定等に当初想定していたよりも時間がかかってしまったため
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Strategy for Future Research Activity |
遅れている分も含め、申請時の内容に沿って進めていく。
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