Project/Area Number |
23K13321
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 21010:Power engineering-related
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Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
Principal Investigator |
古川 雄大 長崎総合科学大学, 新技術創成研究所, 特命准教授 (40827565)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | ディジタル制御 / 経年劣化検出 / 故障予測 / スイッチング電源 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,フィードバック制御の積分操作量を用いてスイッチング電源の経年劣化検出および故障予測を行う手法を提案する。提案方式では,経年劣化の前後で,定常状態や過渡状態における操作量の変化を比較し,回路特性と照らし合わせることで,電源回路の劣化の度合いを検出する。さらに,劣化診断から故障の時期を予測するアルゴリズムを開発する。提案方式は,スイッチング電源を制御するためにもともと備わっているディジタル制御回路内部の情報を利用するため,外部に検出回路や測定器などを必要とせず,制御回路のソフトウェアに変更を加えるだけで容易に実装可能である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,電源システムの信頼性の向上やメンテナンスコストの低減に向けて,経年劣化検出および故障予測手法について提案を行った。提案方式では,電源回路の外部に専用回路を必要とする既存の経年劣化検出手法ではなく,フィードバック制御の積分操作量を用いることで長期間の振る舞いを積算し,専用回路の追加なしで,劣化検出機能を実現する。 本年度は,DC-DCコンバータの損失抵抗の変化から経年劣化を検出する手法について研究を進めた。まずは構成デバイスの故障・経年劣化メカニズムを洗い出すために,文献調査を行い整理した。次にDC-DCコンバータの静特性に着目し,積分操作量との関係を解析によって明らかにした。その後,この積分操作量を利用して回路全体の損失抵抗値を推定するアルゴリズムを開発し,解析,シミュレーションおよび実験からアルゴリズムの妥当性を検証した。解析,シミュレーションおよび実験のいずれにおいても,DC-DCコンバータの回路中に抵抗を挿入することで経年劣化を模擬した。この実験によって提案手法が,専用の昨日を持つ回路を付加せずに,DC-DCコンバータの経年劣化を検出できることが明らかとなった。また,当初の目標である誤差5%以内の精度でDC-DCコンバータの経年劣化を検出できることが確認できた。 DC-DCコンバータの動作状態ごとの損失抵抗値の推定アルゴリズムおよび推定アルゴリズムから劣化した素子を特定するアルゴリズムへの展開までは進めなかったため,次年度に取り組むこととする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DC-DCコンバータの動作状態ごとの損失抵抗値の推定アルゴリズムおよび推定アルゴリズムから劣化した素子を特定するアルゴリズムへの展開までは進めなかったものの,提案アルゴリズムの有効性を解析,シミュレーション,実験から多角的に検証できた。
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Strategy for Future Research Activity |
残課題であるDC-DCコンバータの動作状態ごとの損失抵抗値の推定アルゴリズムおよび推定アルゴリズムから劣化した素子を特定するアルゴリズムへの展開を進める。 また,電源回路の故障原因となる電解コンデンサの容量減少を検出するために,過渡時の積分操作量の振る舞いを利用した経年劣化検出アルゴリズムの開発を行い,確立させる。
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