Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
量子ビット制御用集積回路は数ケルビン以下での動作が前提となるため、極低温環境下におけるSi-MOSFETの動作特性を物理的に理解する必要がある。極低温環境下では、キャリア移動度に代表される多くのデバイスパラメータが従来の理論に基づく予測から乖離する。これは、極低温動作時には伝導帯直下に存在する高密度の局在準位がキャリア捕獲・散乱に寄与するためと考えられるが、従来の評価法ではその直接的検出が困難であるため、物理的な起源は十分に理解されていない。本研究では、極低温環境下における局在準位の定量化手法を確立することで、キャリア散乱の起源を解明する。これにより、Si-MOS界面科学の学理深化に貢献する。