Project/Area Number |
23K13397
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 22020:Structure engineering and earthquake engineering-related
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
宮地 一裕 東京電機大学, 理工学部, 准教授 (90810789)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 画像色解析 / 健全度評価 / 錆色分布率 / 吊形式橋梁ケーブル / Digital Image Analysis / Appearance evaluation / Rust Color Distribution / Suspended Bridge Cables / 腐食 / 破断 / 評価基準 / 健全度 |
Outline of Research at the Start |
申請者等はこれまでに,目視を補完した精度の高い健全度評価を実現するために,画像色解析システムを取り入れることで,腐食ワイヤの錆色の分類・表示を可能とし,錆色分布率として定量的に把握できる解析システムを構築してきた.一方,ワイヤのみの評価に留まっており,ケーブル構造の健全度評価基準の確立までは至っていない.本研究では,吊形式橋梁ケーブルを対象に,腐食外観に関連した疲労強度の相関性を加味した腐食評価基準を確立し,ケーブルの健全度評価が可能な新しい点検手法を構築する.そのために,腐食ケーブルの腐食外観及び破断までの疲労強度の相関性を解明する.これにより,ケーブルの点検手法の高度化を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,腐食外観に関連した疲労強度の相関性を加味した腐食評価基準を確立し,ケーブルの健全度評価が可能な新しい点検手法を構築することにある.本研究の目的を達成するために,(1)ケーブル外観の腐食レベル分類化(2023年度~2024年度),(2)各腐食レベルにおける破断に至るまでの疲労強度の相関解明(2023年度~2025年度)の2つのサブテーマに分けて研究を実施する.本研究は3年計画であり、2023年度は次の3点を実施した. ①腐食促進試験:まず,比較的簡易的な構造の直径7mmワイヤ(高強度亜鉛めっき鋼線)を複数本束ねた平行線ケーブルを対象とし,腐食促進試験を実施した.腐食促進試験は,湿潤ガーゼ法により実施し,腐食ケーブルを製造した. ②錆色分布率解析:腐食促進試験後,デジタル画像色解析システムFeelimage Analyzer (Viva computer社製)を用いて,デジタルカメラで撮影した腐食ワイヤの外観画像に対象とする錆色がどの程度分布しているかを表示および分類した.これにより,本研究にて設定した腐食レベルを基に,①で製造された腐食ケーブルをレベル分けした.なお,各試験体は,ケーブルを構成するワイヤ本数を,3本,7本,19本と複数体用意し,画像色解析を取入れた表面から内部までの解体腐食調査を実施し,比較した.これにより,ワイヤ本数の増加による表面から内部への腐食影響度を把握し,ケーブル構造全体としての腐食レベルを錆色分布率として定量化し,分類した. ③腐食表面計測:研究代表者ら独自の腐食表面測定手法に基づき,腐食表面を測定した.これにより,本研究にて得られた各腐食レベルにおける試験体において,断面損失率および腐食深さ,分布などの表面特徴の定量化を図り,②で設定した腐食レベルとの相関性を把握した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究で確立してきた錆色分布率解析および腐食表面測定手法を腐食ケーブル構造への調査に取入れることで,橋梁用ケーブルに用いられるワイヤの腐食状況から,錆色分布率と腐食表面形状の特徴量が定量的に把握でき、相関性も見られる結果を得た.2024年度には、これらの関係と疲労強度との関係性を明らかにすることであり、腐食ケーブルの疲労強度を求めるため,ケーブルの疲労試験を遂行する予定である.当初掲げたスケジュール通り進んでいるため,研究はおおむね順調に進んでいると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
腐食レベルの更なる分類や試験体数の増加に伴いデータのバラつきが大きくなることが予想されるため,今後より多くの腐食レベル・試験体数において腐食促進試験および画像色解析および腐食表面形状測定を実施する予定である. また,腐食ケーブルの疲労強度を求めるため,ケーブルの疲労試験を遂行し,そこから得られた疲労強度との関係性を明らかにし,錆色分布率,腐食表面特徴,疲労強度の3つの相関を考慮した腐食ケーブルの評価基準として確立することを目指す.
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