Project/Area Number |
23K13424
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 22050:Civil engineering plan and transportation engineering-related
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Research Institution | Kyoto Koka Women's University |
Principal Investigator |
佐藤 嘉洋 京都光華女子大学, キャリア形成学部, 講師 (60906981)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | パーソントリップ調査 / 拡大係数付与手法 / 丸め誤差 / モバイル空間統計 / ブートストラップ法 / 拡大係数 / 非標本誤差 / 将来交通需要推計 / ビッグデータ |
Outline of Research at the Start |
本研究では、大規模交通調査における、1) 交通行動の時間や移動の間隔などの回答内容に着目して調査への関心度を測る指標の開発、2) 指標を用いて母集団を確率的に推定し、現在と将来の交通量を区間推定する手法への応用を目的とする。関心度が高い回答者をより正確に回答しようとする者とみなし、このような回答者を重視した母集団推定によって交通量を区間推定する手法の構築を試みる。交通ビッグデータとの比較検証を行い、大規模交通調査における交通行動の抜け落ちや回答者による非標本誤差の低減可能性に関して知見を収集する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、パーソントリップ調査の回答内容に着目し、調査の関心度を表す指標を定量化する手法を開発する。加えて、開発した指標を回答の正確さの代理指標とみなし、調査時点での交通量を区間推定する手法を構築し、さらには将来交通需要推計の区間推定法の構築を試みる。今年度は主に調査の関心度を表す指標の定量化を目標として研究を進め、以下の成果を挙げた。 まず回答された交通行動(トリップ)の時刻に着目し、時刻を5や10の倍数などに丸めて回答していない回答者が調査に対して比較的高い関心度を持っていると仮定し、このような回答者を重視して拡大係数を付与できるよう、ブートストラップ法を応用した確率抽出による推計手法の試行を行った。トリップ目的別で本手法と従来の拡大係数付与手法を比較した結果、本手法を用いた場合に通勤目的のトリップ等でトリップ数が多く推計される一方、業務目的のトリップにおいてはトリップ数がやや少なく推計されることが分かった。本知見から、交通行動をなるべく正確に回答しようとする回答者でも業務目的のトリップは正確に記憶されていることが少なく、調査でも曖昧に回答される傾向にあることが示唆されている。その他にも本研究における指標の算定に加える際の課題と改善点を整理した。加えて、熊本都市圏パーソントリップ調査のCゾーンに合わせたモバイル空間統計(人口流動統計)との比較を視野に入れ、トリップの発生時間帯別でも本手法と従来手法の比較検討を行っている。これらの成果を取りまとめた上で、学術雑誌に投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記研究実績から、調査関心度を表す指標を算定する際に留意すべき点が整理できていると言える。具体的に、業務目的トリップの回答された時刻を考慮せずに指標を算定する手法などを試行できており、複数の候補を用いて今後の研究により指標の算定方法を絞り込む準備が行えている。以上の理由から、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度の成果として挙げた複数の指標の候補をもとに、モバイル空間統計データと比較検証を行う予定である。具体的に、Cゾーン別、回答者の属性別、トリップの発生時間帯別を視野に入れてOD交通量等の比較検証を行い、指標の更なる改善に向けた知見を蓄積する。加えて、現在試行している拡大係数付与のための手法の改善を行っていく予定である。
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