Project/Area Number |
23K13428
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 22060:Environmental systems for civil engineering-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大石 若菜 東北大学, 工学研究科, 助教 (90965849)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2027: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | 消毒 / マウスノロウイルス / サニテーション / ウイルス / 消毒耐性メカニズム |
Outline of Research at the Start |
持続可能な都市において水インフラには、環境への適応進化の中で出現しうる消毒低感受性ウイルスの蔓延を防止することが求められるが、ウイルスがどのように消毒に適応し、なぜ消毒低感受性となるのかが明らかでないため、有効な制御手段の構築には至っていない。 本研究は、消毒への適応に関与するウイルスの粒子構造を特定する。ウイルスの消毒への適応機構を解明することで、消毒による感染リスク制御の持続可能性を評価する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
持続可能な都市における水インフラには、環境への適応進化の中で出現しうる消毒低感受性ウイルスの蔓延を防止することが求められる。しかし、ウイルスがどのように消毒に適応し、なぜ消毒低感受性となるのかが明らかでないため、有効な制御手段の構築には至っていない。本研究では、不活化メカニズムに着目して消毒低感受性ウイルスの出現機構を整理し、消毒への適応に関与するウイルスの粒子構造の進化を解明することを目的とした。ウイルスの消毒への適応メカニズムを解明することで、消毒による制御の持続可能性を評価し、持続可能な都市にあるべき感染リスク管理手法の構築を試みた。 ウイルスの粒子構造の進化を解明するための第一段階目として、モデルウイルスであるマウスノロウイルスの大量培養と濃縮及び精製条件を検討した。精製後のマウスノロウイルスをネガティブ染色し観察したところ、クライオ電子顕微鏡単粒子解析に適用できるウイルス数が得られていることが確認できた。消毒によるウイルス粒子の崩壊を観察するためには、より高濃度のウイルス懸濁液が必要であることがわかった。 異なる消毒方法はウイルス集団に異なる淘汰圧を与え、それが多様なウイルス進化を引き起こすという仮説を証明するための第一段階目として、アンモニアによるマウスウイルス不活化実験を行った。既往研究で他のモデルウイルスやファージについて報告されたように、マウスノロウイルスもアンモニア濃度100 mM以上で24時間以内に不活化されることが確認できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、不活化メカニズムに着目して消毒低感受性ウイルスの出現機構を整理し、消毒への適応に関与するウイルスの粒子構造の進化を解明することを目的としており、研究1年度目においては、モデルウイルスとして使用するマウスノロウイルスの大量培養と濃縮及び精製条件を検討した。精製後のマウスノロウイルスをネガティブ染色し観察したところ、クライオ電子顕微鏡単粒子解析に適用できるウイルス数が得られていることが確認できたが、消毒によるウイルス粒子の崩壊を観察するためには、より高濃度のウイルス懸濁液が必要であることがわかった。 不活化メカニズムの違いによるウイルス進化機構への影響を確認するための第一段階目として、アンモニアによるマウスウイルス不活化実験を行った。既往研究で他のモデルウイルスやファージについて報告されたように、マウスノロウイルスもアンモニア濃度100 mM以上で24時間以内に不活化されることが確認できた。 以上から、概ね順調に研究が進展しているといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、マウスノロウイルスの濃縮と精製を継続し、高濃度ウイルス懸濁を得て、ウイルスの崩壊の様子を観察する予定である。同時に不活化メカニズムの解明のために、アンモニア存在下でのウイルス実験進化に着手する。
|