Japanese Architecture as "International Aid" in Cold War Asia
Project/Area Number |
23K13482
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 23040:Architectural history and design-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
市川 紘司 東北大学, 工学研究科, 助教 (60757855)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 冷戦 / 国際援助 / 黒川紀章 / 中国 / 戦後建築 / アジア |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、戦後日本の建築家や建設企業によるアジアでの建設活動を、東西冷戦構造を背景に実施された「国際援助」としてのプロジェクトに着目しながら検討することである。 具体的には以下の3点を検討する。①「国際援助」としての建設活動の総体、及びその建築の基礎的特徴の把握。②主要事業の実施過程や意匠、建築的評価等の分析。③他国援助事業との比較を通じた、その相対的位置づけの了解。 本研究は、「冷戦と建築」という新規的課題を日本を事例に検証するものであると同時に、日本の戦後建築を日本列島に閉じずにアジアという地域単位で検証する点で独自なものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東西冷戦構造下の建築文化を考えるため、東アジアにおける日本建築の展開を「国際援助」という切り口から検討することを目的としている。具体的には、①「国際援助」としての建設活動の総体、及びその建築の基礎的特徴の把握。②主要事業の実施過程や意匠、建築的評価等の分析。③他国援助事業との比較を通じた、その相対的位置づけの了解という3つの作業をおこなうものである。 2023年度は、当初の研究計画のとおり、戦後日本の建築家や建築企業のプロジェクトが東アジアおよび東南アジアにいかに展開しているのか、主要企業の社史や建築家作品集などの文献調査をつうじて、その総体や通時的変遷の把握作業をすすめた。また、とくに黒川紀章のプロジェクトに注目して、国際援助事業の枠組みで実施された中国やマレーシアにおける建築作品の意匠的特徴や、プロジェクト立案から実施にいたるまでのプロセスをたどった。 並行して、本研究の分析の参考となる専攻関連研究の調査も実施した。それにより、東側陣営にあった東ヨーロッパの一部でも日本の建築プロジェクトが実施されていたことがわかり、研究対象を「東アジア」に限定することなく拡張できる可能性があることが把握できた。また、冷戦時代に国力の弱かった中国も当時から「国際援助」として東側陣営に積極的に建築輸出をおこなっていることもわかり、西側における援助と東側における援助の比較を、日本と中国を具体的な事例としておこなえる可能性があることが了解できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始前に想定していた作業を進めることができている。他方で、とくに先行研究調査によって、研究計画作成時点では想定していなかった本研究の展開も見えてきている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画では、2024年度から日本国外での建築プロジェクトの実地調査を計画している。2023年度の研究により、とくに中国のプロジェクトを優先して実地調査するべきことが了解されたので、中国および冷戦構造下で対立を深めた台湾での調査をおこなう計画とする。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)