Project/Area Number |
23K13483
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 23040:Architectural history and design-related
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
遠藤 康一 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 講師 (90525990)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 地方都市 / 商店街 / 空き家 / 空き店舗 / 空き空間カルテ / 引き継ぎモデル / 空間構成 / 地方都市商店街 / 空間資源 / 空き空間 / 引き継ぎ / 営み |
Outline of Research at the Start |
本研究は、縮退する地方都市の商店街において、地域特性を踏まえた、空き店舗・空き家等の低利用な空間資源(空き空間)の活用を具現化するために、「建物と営みの型の抽出と建物における活用空間と未活用空間の構造的特徴を踏まえた空き空間カルテの作成と引き継ぎモデルの構築」をするものである。栃木県益子町の旧市街地に位置する本通り商店街を対象に、建物の実測調査、居住者ヒヤリングを行い「空き空間カルテ」を作成することから活用可能性を可視化し、実際に空き空間の活用実験を行いその効果と課題を取りまとめることから「引き継ぎモデル」を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、縮退する地方都市の商店街において、地域特性を踏まえた、空き店舗・空き家等の低利用な空間資源(空き空間)の活用を具現化するために、「建物と営みの型の抽出と建物における活用空間と未活用空間の構造的特徴を踏まえた空き空間カルテの作成と引き継ぎモデルの構築」をするものである。 初年度は、①益子本通りにおける店舗付き住宅の空き状況と空間構成、②店舗付き住宅の暮らしの変遷と引継ぎの形式に関する調査分析を行い、空き空間カルテを作成した。 ①では、益子本通りにおける空き建物の情報整理を行い、通り沿いの建物約180棟のうち、空き家・空き店舗及び後継者のいない営業中の店舗(空き建物)62棟を含む56敷地について、敷地内の建物全てが空き建物である21敷地(完全未活用敷地)、空き建物と使用中の建物を含む13敷地(一部未活用敷地)、見込み空き建物を含む22敷地(見込み未活用敷地)に整理した上で、調査により建物内部の間取りや以前の暮らしについて情報を得られた18敷地を抽出し、研究対象とした。それらに対して、建物内外の空間構成について分析を行い、建物配置とアプローチ、および店舗と住宅の空間配列の関係を位置付けた。 ②では、研究対象の18敷地の住民に対してヒヤリング調査を行い、各敷地の住人・生業・空間の変遷(暮らしの変遷)を整理した。さらに①で位置付けた空間構成との関係を分析することから、各敷地における暮らしの変遷の過程で引継がれてきた空間の特徴を捉えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の予定は、空き空間の実態調査を行い、空き空間のマッピング、ヒヤリング、空間構造調査を行うことから、空き空間となる要因と複合状況の整理、および建物と営みの型の抽出を行い、それらを整理した情報群として「空き空間カルテ」を作成するものであった。 これに対して、空き建物を含む56敷地に対して、調査対象としたものは半数以下の18敷地であり、住人の所在が不明等の理由で調査不可能となった敷地が多かったものの、概ね順調に研究を遂行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の2年目は、初年度の研究結果の発表(学会など)および、地域での情報共有を行うと共に、作成した空き空間カルテを基とした空間活用実験(社会実験)を企画し実施・検証を行う。学会等の発表は投稿済みであり、今夏、日本建築学会大会2024(関東)にて口頭発表を行う。地域での情報共有は連携する地域の協力体制(益子本通り活性化協議会、まちのデザイン研究会)に対して行う。空間活用実験は地域の協力体制と共に、空き空間を一時的或いは恒久的に活用する方法を検討するワークショップ等の機会を積極的に設け、空間活用実験(社会実験)を企画・遂行する。さらに活用実験の記録を基として空き空間を引継ぎ活用する手法のモデル化に向けた検討を行う。
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