多管式熱交換器を対象としたパルス渦電流探傷試験を用いた自走検査ロボットの開発
Project/Area Number |
23K13525
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 25020:Safety engineering-related
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Research Institution | Toba National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
吉岡 宰次郎 鳥羽商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60825214)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 渦電流探傷試験 / パルス磁界 / 熱交換器 / 内挿式プローブ / 電磁気 / 非破壊検査 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、化学プラントで稼働している多管式熱交換器の管部を検査する自動検査ロボットを開発する。本研究で開発するロボットはこれらの労働負荷や検査不備による事故をなくし、産業及び学術の発展並びに新しい社会の安心・安全を生み出す。パルス渦電流現象を熱交換器の管部の内挿検査に用いることで、多管式熱交換器の検査工程を簡略化するまったく新しい形状、検査原理の内挿センサを提案する。また、自動検査ロボットの開発では、円形軸と直線軸を組み合わせたθ型位置決め機構部を開発する。これまで検査工程の多さから自動化が困難であった多管式熱交換器の実用化によって安全工学における全自動メンテナンス技術のニューモデルとなる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究における2023年度の取り組み内容と目標は、検査対象である多管式熱交換器のストレート部とUベンド部を一貫して走査可能なセンサの開発である。センサ形状は提案書に記載のコイン型の積層ケイ素鋼板材に溝加工を施したヨーク材を使用した。ヨーク材の直径は使用する熱交換器(今回対象としている熱交換器の内挿部直径は16mmである。)と内挿時の0.5mmの隙間(リフトオフ)を設けるために直径15mmのヨーク材を選定した。ヨーク材の溝加工を施した部分には検出部となるコイルを巻き、その上から励磁部のコイルを巻いている。励磁条件として連続したパルスは励磁波形を使用した。励磁コイルの姿勢による磁界の影響を考慮せずにスリット欠陥での検出感度を調査するために姿勢安定用の治具を取り付けて実施した。その後、欠陥が存在しない位置で姿勢による印加磁界のばらつきに関する検討を行った。本年度に目標としていた基礎検討は遂行完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標である内挿式のパルス渦電流探傷試験用の電磁気センサの設計と製作、基礎実験による欠陥の検出感度を確認することができた。スリット欠陥の検査実験において、連続パルス波形の印加によって一般的に使用されているsin波励磁波形よりも高い検査感度が得られた。しかし、パルス波形は実験の回数誤差が大きく、定量的な評価が困難であることが分かった。とくに、強磁性配管での適用には定量性は欠かせないため、信号安定のための波形改良または、波形処理、確率評価が必要であると考えた。姿勢制御について、本提案電磁気センサは厚みが薄く、姿勢制御が困難であることが問題であった。この検討については連続パルス波形印加時のノイズの影響も含んでいるため、姿勢の違いによる検出信号の抽出、判定が困難であった。本提案電磁気センサ字体のノイズ影響は観測できたが、このノイズの原因の考察についてさらに検討が必要であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、2024年度実施予定していたスリット欠陥に限らず局所的な減肉、貫通穴欠陥の検出感度と分解能の検討を行う。これらの検討と共に、本提案電磁気センサの検査感度の改良策についての検討も行う。姿勢制御については現在発生していると思われるノイズの各原因毎のサイジングは実験で困難であるため、解析によってそれぞれのノイズの大きさの抽出を行う。具体的な方法として、姿勢の違いによる励磁磁界の影響は励磁波形によるノイズと異なり、解析によって評価が可能である。この結果から実験で得られた結果との差分が励磁印加波形による影響であると考える。また、本年度の実験結果から提案する内挿式の電磁気センサは励磁磁界の影響もあり大きく姿勢を乱すことはなかったため、微小な姿勢の影響を補完するための数値補完を加えることで欠陥検査の定量性を向上させる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)