Project/Area Number |
23K13591
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 27010:Transport phenomena and unit operations-related
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Research Institution | Sanjo City University |
Principal Investigator |
若木 志郎 三条市立大学, 工学部, 助教 (80912261)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 粒子分散液 / 乾燥 / クラック / 体積分率分布 / 薄膜 / 粒子配向 |
Outline of Research at the Start |
本研究では(a)薄膜の気液固三相界面(drying-front)付近の粒子分布とクラック核の発現(b) 乾燥に伴うdrying-frontの移動と異方性粒子の配向挙動について実験を行い,これらをもとに乾燥と粒子配列の関係性を理論的に検討し,乾燥条件や塗布基板の条件によって任意の粒子配列を形成する技術の開発に取り組む.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では(a)薄膜の気液固三相界面(drying front)付近の粒子分布とクラック核の発現,(b)乾燥に伴うdrying frontの移動と異方性粒子の配向挙動について実験を行い,これらをもとに乾燥と粒子配列の関係性を理論的に検討し,乾燥条件や塗布基板の条件によって任意の粒子配列を形成する技術の開発に取り組むことを目的としている. 2023年度は(a)について,粒子堆積の様子とクラックの発生について実験的に評価する.クラックの発生には核を必要とし,核の発現には,乾燥中に堆積した粒子分布の疎密差が必要であると考えられている.本実験では,ナノ粒子分散液膜の乾燥において,drying frontの挙動およびfront付近の粒子濃度分布を測定し,クラックの発生位置との関係性について評価した. その結果,乾燥に伴うdrying frontの移動は経過時間の1/2乗に比例し,時間経過に伴い移動速度は遅くなり,理論式ともよく一致する.また,drying frontに向かって粒子濃度は高くなるがdrying frontの移動方向と垂直な方向に不均一な濃度分布が観測され,クラックの予兆と考えられる特異的な粒子濃度分布が得られた.これらの研究成果について,The 19th International Congress on Rheology(ICR2023),第71回レオロジー討論会において計2件の報告を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ナノ粒子分散液膜の乾燥現象について,クラックの発生位置における粒子濃度分布に特異性が見られた.このことは,クラックの発生メカニズムを解明するうえで非常に重要な結果といえる.しかし,一般化のためには,粒子径や乾燥速度,膜厚など,より実験条件を広域に広げる必要がある. またこれらの結果については, The 19th International Congress on Rheology,第71回レオロジー討論会にて発表を行った.よって,おおむね順調に進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の本研究における課題は,①クラック発生位置と粒子濃度分布の関係についての実験データの補完と②形状異方性粒子の姿勢と乾燥過程の関係性の評価である. ①については,2023年においてナノ粒子において実験を行っていたため,粒子サイズをサブミクロンオーダーまで広げ,同様の実験を行う.②においては球状ではなく棒状のような形状異方性粒子が分散した系において,乾燥の方向(drying frontの移動方向)と粒子の姿勢について実験的に評価する.
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