Project/Area Number |
23K13646
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 28040:Nanobioscience-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
酒井 雄介 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (10895501)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | DNAナノテクノロジー / ナノ配列 / DNA origami / 階層的自己組織化 / 分子システム |
Outline of Research at the Start |
DNAは化学合成が容易で、自己組織化を自在に設計できるため、ナノ構造を構築する素材として盛んに研究が行われています。特に、DNA折り紙法は、構造全域に渡ってアドレス性を持つ10-100nm大の巨大超分子を高効率で設計・構築できるため、広く利用されています。この研究では、DNA折り紙法で構築したDNA構造体を用いて、数百ピースからなる「ジグソーパズル」を設計し、ガラス基板で段階的に組み上げます。これによって、数μm-数十μm四方の広大な領域に渡って1nmの精度でアドレス性を持つ大規模な「分子ペグボード」を構築し、マルチスケールなナノ配列平面プラットフォームを立ち上げます。
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Outline of Annual Research Achievements |
DNAは化学合成が容易で、自己組織化を自在に設計できるため、ナノ構造を構築する素材として盛んに研究が行われている。特に、DNA折り紙法は、構造全域に渡ってアドレス性を持つ10から100 nm大の巨大超分子を高効率で設計・構築できるため、広く利用されている。この研究課題では、DNA折り紙法で構築したDNA構造体を用いて、数百ピースからなる「ジグソーパズル」を設計し、ガラス基板で段階的に組み上げる。これによって、数umから数十um四方の広大な領域に渡って1 nmの精度でアドレス性を持つ大規模な「分子ペグボード」を構築し、マルチスケールなナノ配列平面プラットフォームを立ち上げることを目的に、研究を進めている。 初年度となる今年度は、予備検討でも用いた、通常のDNAナノ構造体を用いたガラス基板の相互作用の条件検討や、平面上での多量体形成反応の検証、DNAオリガミユニットの設計、材料となる長い足場DNAのカスタム合成法の検討と実施、多数のDNA折り紙構造体を統合的・自動的に管理・調整するための、データ解析や設計基盤の構築などを行なった。 新規DNA構造体の構築や多量体による配列形成を検証するために必要な設備である原子間力顕微鏡が、施設移転のために1年間不稼働だったため、一部で大きく遅れが出ているものの、それ以外の部分に研究リソースを振り替えることで、巨大な分子システムを構築するための基礎検討や環境整備が進んだ。特に、多数のDNA構造体を管理するための自動化システムについて、要素数が増えた際のパフォーマンスの低下を抑制し、また、実験設計の自動化を一層すすめることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「分子ペグボード」は、通常のDNAオリガミ構造体の7倍程度の大きさを持つユニットを、数百位置特異的に配列することで構築される。本年度は、ユニットとなる巨大DNAオリガミの設計及び構築、それを用いたガラス基板上での配列操作を行う予定であった。 しかしながら、組織の縮小に伴う設備移転のために、DNA構造体構築の初期段階で評価に用いる原子間力顕微鏡が通年使用できなかった。そのため、新規のDNAオリガミ構築と、それを用いた検討の点で大きく出遅れた。 その代替として、予備検討で用いた既存のDNAナノ構造体を用いることで基礎的な条件検討を進め、ガラス基板上でのDNA構造体のふるまいについてデータを蓄積した。また、巨大DNAオリガミの骨格となる長い一本鎖DNAをファージを用いて調製し、階層的組織化を実現するためのin silicoにおける検討を進め、設備の再稼働に備えた。また、大規模多量体化実験の前提となる、手持ちの自動化システムの改修などは順調に推移した。 なお、最も材料費のかかる巨大DNAオリガミ構造体ユニットの構築を行わなかったため、多くの予算が次年度に繰り越された。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度から懸案の原子間力顕微鏡が稼働するので、本設備を用いて、研究計画通りに研究を進めていく予定である。なお、科研費若手研究の最短研究期間である2年間では当初目標の達成が難しい場合は、見通しが確定した時点で補助事業期間延長承認申請を行い、研究機関を1年間の延長する予定である。
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