Project/Area Number |
23K13650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 28050:Nano/micro-systems-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
橋本 将明 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 助教 (00914409)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | ソフトマイクロアクチュエータ / 熱バイモルフ / 光造形 / 多自由度 / ソフトマイクロロボット / アディティブ加工 / サブトラクティブ加工 / Additive and subtractive / Multi degree of freedom / Soft microactuator / Thermal bimorph / 4D printing |
Outline of Research at the Start |
材料の熱膨張率差で動作する熱駆動マイクロアクチュエータをマイクロロボティクスへ応用するためには,アクチュエータの設計形状自由度を従来の2次元から3次元へと拡張させる必要がある.そこで本研究では,熱駆動マイクロアクチュエータの設計形状自由度を3次元へと拡張させるアディティブ・サブトラクティブ光造形微細加工技術を提案し,コンプライアントメカニズムを備えた多自由度熱駆動4Dソフトマイクロアクチュエータを開発する.
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Outline of Annual Research Achievements |
熱バイモルフ (熱膨張率の異なる材料で構成される2層構造) を駆動源とする熱駆動マイクロアクチュエータは,主にSi-MEMS微細加工技術を用いて作製されてきた.しかし現在,熱駆動マイクロアクチュエータ研究における重要な課題として,表面・バルク微細加工を主とするSi-MEMS微細加工上の特性によって,アクチュエータの設計形状自由度が2次元に制限されている.2次元平面構造となるSi-MEMS熱駆動マイクロアクチュエータは基本的に垂直方向変位を主とした単一自由度であり,駆動自由度・冗長性に欠けている.熱駆動マイクロアクチュエータをマイクロロボティクスへ応用するためには,アクチュエータの設計形状自由度を従来の2次元から3次元へと拡張させる必要がある.そこで本研究は,熱駆動マイクロアクチュエータの設計形状自由度を3次元へと拡張させるアディティブ・サブトラクティブ光造形微細加工方法を提案する.当該年度は,アディティブ・サブトラクティブ光造形微細加工装置を構築し,提案方法の妥当性を検証した.多自由度熱駆動ソフトマイクロアクチュエータの光造形に成功しており,それらを駆動部に用いたコンプライアントメカニズムを備えたマイクロロボットを作製した.本研究は熱駆動マイクロアクチュエータの基盤微細加工技術を開発するものであり,本手法によって熱駆動マイクロアクチュエータのソフトマイクロロボティクスへの応用展開が可能であることが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度は,計画通りに提案するアディティブ・サブトラクティブ光造形微細加工装置を構築し,多自由度熱駆動ソフトマイクロアクチュエータを作製した.作製にあたっては,光硬化樹脂の熱膨張率が光重合度 (ポリマー架橋構造の割合) に依存することに着目し,フェムト秒レーザ強度を印刷中に変化させることで熱物性値である熱膨張率を制御した.マイクロメカニズム構造の熱膨張率とヤング率をテイラーメイドに制御できるように,レーザ強度とそれらの物性値の関係を定量的に示した標準レシピを構築した.アクチュエータ評価にあたっては,変位量・時間応答性・ヒステリシス・長期安定性といった駆動性能を検証した.そして,それらアクチュエータを駆動部に用いた水中駆動マイクロロボットを設計・作製した.さらには当初の計画では想定していなかった現象によって,提案するアディティブ・サブトラクティブ光造形微細加工方法は様々な特徴を有する熱バイモルフ構造を作製可能であることを示せており,当初の計画以上に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りにコンプライアントメカニズムを備えた多自由度熱駆動ソフトマイクロアクチュエータを開発し,マイクロロボットに応用する.また,提案するアディティブ・サブトラクティブ光造形微細加工方法は様々な特徴を有する熱バイモルフ構造を作製可能であることが明らかになっているため,それら熱バイモルフ構造の幾何形状や物性等を評価する.また,構築したアディティブ・サブトラクティブ光造形微細加工装置の光学系を再設計することで,さらに高度な3次元光造形微細加工ができるように改良する.そして,アプリケーションに応じた熱バイモルフ構造を作製し,多機能ソフトマイクロロボットを開発する.
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