Project/Area Number |
23K13680
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 30020:Optical engineering and photon science-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
米田 成 神戸大学, システム情報学研究科, 特命助教 (00964248)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | ホログラフィ / シングルピクセルホログラフィ / シングルピクセルイメージング / 散乱透視技術 / 定量位相計測 / ディジタルマイクロミラーデバイス |
Outline of Research at the Start |
天文や医療分野など幅広い領域で散乱体内部の三次元情報を可視化する散乱透視技術が必要とされている.本研究では,情報光学的アプローチにより散乱体内部の三次元情報を可視化することを研究目的とする.そこで,ホログラフィック単一画素イメージングに着目し,本技術を用いた散乱透視技術の実現のための課題の解決と実問題への応用を行う.まず,既存のスペックル相関イメージングやディジタル位相共役の応用可能性について検討し,散乱透視技術を実現する.その後,顕微鏡技術への応用について検討を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
散乱体の影響を補正し,散乱体内部の観察が可能なシングルピクセルホログラフィ(SPH)に基づく顕微鏡を実現するために,初年度にあたる2023年度はディジタル位相共役による散乱補正の準備段階として,SPHにおける定量位相計測の実現および顕微鏡システムの構築を行った.まず,SPHにおいて定量位相計測を実現するための光学系を構築し,原理検証としてマイクロレンズアレイを用いた実験を行った.定量位相計測をSPHにおいて実現するために,検出器前面に配置された開口サイズを最適化し,単一光束の光学系により物体の複素振幅の情報が得られるシステムを構築した.また,マイクロレンズアレイを用いた実験により理論値と同等の位相差を取得できることが示され,散乱体の位相計測への準備が整った.次に,SPHに基づく顕微鏡を構築した.高速に変調できる空間光変調器を導入し,散乱体の背後の物体の可視化が可能であることを確認した.22kHzで駆動できる空間光変調器の導入により,128 × 128画素のホログラムを1.27 fpsで取得できることを示した.定量位相計測に関する業績として,雑誌論文および国際会議を通して発表済みである.また,SPHに基づく顕微鏡においては国際会議および国内学会を通して発表済みであり,学術論文として発表する準備を進めている.さらに,実際的な散乱体での実験を行うため,マウスの頭蓋骨越しにイメージングが可能かどうかをシングルピクセルイメージングを用いて検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の計画では,ディジタル位相共役による波面補正をシングルピクセルホログラフィで行うことを想定していた.そこでまずディジタル位相共役に必要な位相計測技術を実現する手法を構築した.構築したシステムにより原理検証を行い,学術論文等により発表済みである.また,最終年度に計画していた顕微鏡システムを初年度から構築することで効率的に研究を遂行できることを発見し,その作製も行った.その上で高速空間光変調器の使用も実現し,動的対象の撮像にも成功している.以上の結果から,研究計画通りに実施できており,「おおむね順調である」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の計画では,散乱した情報が含まれたホログラムから物体の情報を取得することである.昨年度に実施した位相計測法を通して散乱体の位相分布を計測することを行う.その後,得られた散乱体の位相分布からその位相共役分布を計算し,空間光変調器に表示しディジタル位相共役による波面補正を実現する.その後,補正された照明光を用いてシングルピクセルホログラフィの計測を行い,散乱体の影響が抑制されたホログラムの取得を行う.ディジタル位相共役による波面補正の適用範囲が想定より制限されている場合,スペックル相関法等も適用し,その制限を拡張する.これらの実験結果や解析結果の成果を学術論文や学会発表として公表する.
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