Development of catalysts for effective synthesis of nitrogen-containing polymers derived from chitin
Project/Area Number |
23K13780
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 34030:Green sustainable chemistry and environmental chemistry-related
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐川 拓矢 東京理科大学, 工学部工業化学科, 助教 (90829582)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | キチン / 糖アルコール / 固体酸触媒 / ゼオライト / 活性炭 / 触媒 / ポリアミド / ポリウレタン |
Outline of Research at the Start |
キチンは窒素原子を含む糖の高分子であり、有用化学品の原料としての利用が期待される。本研究では、糖を水素還元することによって得られる糖アルコールを出発物質とした含窒素ポリマーの合成経路の開発を行う。具体的には、高付加価値かつ需要が大きいポリアミド、ポリウレタンへと変換する反応経路を提案するとともに、含窒素糖誘導体の選択的な変換反応の開拓とその反応性制御の指針の策定を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
キチンは窒素原子を含むN-acetylglucosamine(NAG)の高分子であり、含窒素有機化合物の原料としての利用が期待されている。最近、NAGを水素化して得られる2-acetamide-2-deoxysorbitol(ADS)から、トリフルオロメタンスルホン酸(TfOH)を酸触媒とした二段階の脱水縮合により、含窒素ポリマーの原料となる2-acetamide-2-deoxyisosorbide(ADI)の合成が報告された。この反応において、TfOHは液体であるため反応後の回収、再利用は困難である。そこで本研究では、回収が容易で再利用が可能な固体酸を触媒としてADSの脱水縮合を行い、ADIを高収率、高選択率で合成することを目的とした。固体酸としてゼオライトを使用した。ゼオライトは種類によって異なる大きさの細孔を有する。細孔径を制御して副反応を抑えることで、ADIの収率向上が期待される。また、空気気流下で焼成した活性炭(AC-Air)も固体酸として使用した。 ゼオライトを触媒とした場合、ADIの生成は確認できなかった.また,一分子脱水中間生成物に関してもゼオライトの種類の違いによる収率の大きな違いはなく,反応性の違いは確認できなかった。一方,AC-Airを触媒とした場合はADIを収率0.5%で得た.また一分子脱水縮合体である1,4-anhydro-ADS,3,6-anhydro-ADS,1,5-anhydro-ADSはそれぞれ22%,3%,22%の収率で得られた。この条件では一分子脱水縮合体が多く残っているので、ADIの収率を向上させるため反応条件を最適化したところ、収率は4.3%に向上した。しかし、ADSとその生成物がAC-Airに吸着しており生成物すべてを回収できなかった。そこでAC-Airに吸着した生成物を超音波処理により回収することで、収率は9.7%に向上した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書の通り研究は進行しており、固体酸触媒を用いたADSの脱水縮合によるADIの合成を現在行っている。固体酸触媒としてゼオライトを使用するとADIは得られず、中間生成物の一分子脱水縮合体のみが得られた。また、ゼオライトの種類、シリコンアルミニウム比を変えても一分子脱水縮合体の選択率は変わらなかった。これはゼオライトの細孔にADSが入らず、ゼオライトの表面で反応が起こっていることが示唆される。そのため、ゼオライトはADSの脱水縮合には不適であった。一方、活性炭触媒(AC-Air)を用いたとき、ADIを最大9.7%で得ることができた。液体酸を用いた場合、ADSからADIへの変換は大量の強酸が必要であることが報告されている。これは、ADSやその脱水縮合体が有するアセトアミド基のカルボニル酸素がプロトンを捕捉するためである。一方、AC-Airはカルボキシ基などを有する弱酸であるものの、ADSの二段階の脱水縮合が進行した。これは、AC-Airがアセトアミド基のカルボニル酸素によるプロトンの捕捉を抑制するためであると考えている。この成果は2023年9月に開催された第132回触媒討論会で報告した。また、2024年7月に開催される18th International Congress on Catalysisで進捗を報告する予定である。 以上のことから、現在までの研究進捗状況は計画書を大きく超えて進展するものではないものの、おおむね順調に進展しているものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、活性炭触媒(AC-Air)を用いたADSの脱水縮合によるADIの合成条件の最適化と反応機構の解明を目指す。具体的には、活性炭とルイス酸を組み合わせた混合触媒によりADIの収率向上を目指す。ルイス酸を使用するとプロトンの捕捉が抑制され、さらに、副反応が抑えられるためADIの収率が向上することが報告されている。また、AC-Airに金属や金属酸化物を担持した触媒を作製し、ADSの脱水縮合に使用する。さらに、弱酸性基のみを有するAC-Airが、ADI合成の触媒として有効な理由を解明する。現在、その理由はADSがAC-Airに吸着し、ADSとAC-Airの酸点が反応しやすくなることで、脱水縮合が進行しやすくなると考えている。検証のため、FT-IR測定などで反応前後のAC-Airの表面状態の比較を進めていく。 2025年度以降は、ADIからポリウレタン、ポリアミドの前駆体の触媒的合成を目指す。ADIのアセチル部位を炭酸エステルで置換するとウレタンになるので、この置換反応を可能とする新規触媒反応を設計する。指針としては、アミドの塩基性を利用し、遷移金属錯体またはルイス酸によって結合を活性化する。もし反応が進行しない場合、脱アセチル化とカルバメート化の2段階反応により合成を目指す。また、ADIのヒドロキシル基を増炭反応によりカルボキシ基に変換するとアミノ酸になる。そこで、カルボニル挿入反応のための触媒を設計、開発し、ポリアミドの原料とすることを目指す。反応は、モンサント法とカティバ法を参考に、ロジウム、イリジウム触媒を使用する。反応が進行しない場合、求核置換反応によりシアノ基を導入して加水分解することでカルボキシ基の導入を目指す
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)