Project/Area Number |
23K13815
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 36010:Inorganic compounds and inorganic materials chemistry-related
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
山田 大貴 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, 研究員 (50873684)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | ゼオライト / 二体分布関数 / 放射光 |
Outline of Research at the Start |
本研究では「放射光・大規模計算機を活用した非晶質ゼオライト前駆体形成過程の系統的理解」を目指す。近年秒オーダーのin-situ 二体分布関数 (PDF) 解析を用いることで、ゼオライトの非晶質前駆体のアルミノシリケートの構造形成過程が明らかになってきた。本研究では放射光測定を非晶質の構造モデリングを可能な解析手法と大規模計算機を組み合わせて多量の非晶質モデリングを実施することで「ゼオライトの結晶化に寄与する因子は何か」というゼオライト合成の核心の問いを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「放射光・大規模計算機を活用した非晶質ゼオライト前駆体形成過程の系統的理解」を目的とする。近年秒オーダーのin-situ 二体分布関数 (PDF) 解析を用いることで、ゼオライトの非晶質前駆体のアルミノシリケートの構造形成過程が明らかになってきた。しかしながら放射光測定の時間的な制約および非晶質構造解析そのものの難しさから、網羅的な合成条件に対して包括的にその前駆体形成過程を観察するような研究は未だ困難である。この課題を解決するため、放射光測定における単位時間あたりに測定可能なゼオライト合成条件数を最大化する測定システムを構築し、なおかつ非経験的・かつ自動で精度の高い非晶質の構造モデリングを可能な解析手法と大規模計算機を組み合わせて多量の非晶質モデリングを実施することで「ゼオライトの結晶化に寄与する因子は何か」というゼオライト合成の核心の問いを解明する。本研究を通じてゼオライトの合理的な制御につながる重要因子を同定することで、ニーズに応じたゼオライト特性のチューニングが可能になる。 本年度は上記の目的を達成するために必要不可欠な高速PDF測定システムを構築するとともに、特殊な多連装の溶液セルの構築に注力した。新型の2次元CdTe検出器を組み合わせた新しい測定システム(ハイスループットPDF測定システム)を用いることで既存の10-100倍程度測定が高速化可能なことを見出し、来年度に向けた準備が整ったといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は上記の目的を達成するために必要不可欠な高速PDF測定システムを構築するとともに、特殊な多連装の溶液セルの構築に注力した。新型の2次元CdTe検出器を組み合わせた新しい測定システム(ハイスループットPDF測定システム)を用いることで既存の10-100倍程度測定が高速化可能なことを見出し、来年度に向けた準備が整ったといえる。この新しい測定システムを用いた高速測定に関しても論文化の準備が進んでおり、進捗に関しては順調であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に検討した合成条件・測定セットアップを使用し実際のin situ PDF測定を実施する。具体的には3-4日程度の実験を年間で2回以上実施し、合成過程の原料中の構造変化を追跡する。また、合成条件を固定して他のin situ分析 (XAFS, Raman)を実施し多角的に合成過程の評価を行う。さらに、得られた網羅的なデータ点の全てに対して機械学習RMC法を用い構造モデリングを実施、合理的な制御につながる前駆体中の構造特徴を同定し、ニーズに応じたゼオライト特性のチューニングに向けた基礎的知見をまとめ発表する。
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