Project/Area Number |
23K13850
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 37020:Chemistry and chemical methodology of biomolecules-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
町田 光史 早稲田大学, 理工学術院, 講師(任期付) (30778163)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 天然物化学 / 微生物資源 / 生物活性物質 / 海洋無脊椎動物 / 海綿 |
Outline of Research at the Start |
海綿内共生微生物は、医薬の候補となるリード化合物の探索源として注目されてきた。しかし近年、培養される環境微生物は全体の1%程度であり、残りの99%以上は培養できておらず、環境微生物のほとんどが未利用な探索資源であることが明らかとなってきた。本研究では、海綿内に共在する難培養性微生物を特殊な培養デバイスを用いて培養し、これら微生物の増殖を開始させる活性物質の探索を目的とする。これまで未利用であった大部分の海綿内共生微生物を培養可能化する生物活性物質を探すことは、新たな化学骨格を有する天然化合物の発見につながり、将来的には医農薬シード化合物の新たな探索源開発につながる可能性がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
自然環境中の微生物の多くは、実験室内での培養手法では増殖できないことが知られており、海綿内微生物も例外ではない。それらの存在は、次世代シーケンサーによる遺伝子解析技術の進歩によって示され、微生物ダークマターと呼ばれている。これら難培養性微生物の割合に議論は残るもの、これら微生物種は多様性が高いことが示されている。 本研究では、海綿内に共生する難培養性微生物を特殊な培養デバイスを用いて培養し、これら微生物の増殖を開始させる活性物質の探索を目的とする。これまでの未利用であった大部分の海綿内共生微生物を培養可能化する生物活性物質を探索することは、新たな化学骨格を有する天然化合物の発見につながり、将来的には医農薬シード化合物の新たな探索源開発につながる可能性がある。 当該年度では、探索する海綿の選定を行った。本研究では、瀬戸内海の海水を使用する飼育施設で海綿を飼育し、Diffusion chamberを用いて一次培養を行い、分離株を獲得する必要がある。そこで、飼育施設で長期間飼育に耐えれる海綿種を、これまでの海綿採集の記録から選定した。次に、瀬戸内海での潜水作業により、目的とする海綿の採集を行い、採取直後に飼育施設への移送を行った。本海綿について長期飼育可能かどうか検証を行ったところ、飼育継続が比較的難しい冬季を過ぎても飼育可能であることが明らかとなった。また、採集直後の海綿内微生物叢解析も完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究には、Diffusion Chamberを用いて海綿内の微生物を分離培養を繰り返し行うためにも、飼育施設で長期飼育できる海綿の採集が必要となる。また、分離培養の再現性を担保するためにも飼育施設での長期飼育の可否を検証する必要があった。海綿内の微生物叢の変化を追跡するために微生物叢の分析も行えているため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策については、飼育している海綿にDiffusion chamberを設置し、一次培養を行い、その後寒天培地を用いた二次培養を行い、分離株を獲得する。その後、実験のバックアップ用に分離株を冷凍保存する。得られた分離株を用いて、海綿抽出物に対するコロニー形成率を指標に、海綿抽出物からの探索研究を行っていく。
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