Project/Area Number |
23K13856
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
佐野 加苗 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 特別研究員(PD) (40932687)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | ドリコール結合型糖鎖 / 小胞体 / アスパラギン結合型糖鎖関連酵素 |
Outline of Research at the Start |
新生糖タンパク質の高次構造形成過程にてシグナル分子として利用される糖タンパク質糖鎖の前駆体は、小胞体膜のドリコールピロリン酸に結合した糖鎖(DLO)である。DLOは数種類の糖転移酵素Algに厳密に構造を識別されながら協奏的な単糖付加を受け、糖タンパク質糖鎖前駆体として必要な分岐構造へ伸長される。このDLOの伸長機構すなわち膜局在性Alg群のDLO構造への特異性を理解することは、タンパク質の運命を司る糖鎖の生合成機構を理解するために重要である。我々は純粋な合成基質から小胞体膜環境を構築し、種々のAlgの基質親和性をDLO構造別に定量的に見出すことで、DLOの形成機構を分子レベルで理解する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ENGaseによる糖鎖修飾反応のアクセプター基質として、クリックケミストリーで標識可能なドリコールピロリン酸-N-アセチルグルコサミン誘導体の全合成を完了した。続いてオキサゾリン化糖鎖をドナー基質に、ENGaseで誘導体に対する糖鎖修飾反応を実施した。様々な反応条件で検討を重ねたが、誘導体に対して反応が進行する条件については課題が残された。また、今後の疑似小胞体膜上でのENGaseによる糖鎖付加反応を想定し、誘導体を挿入したリポソームの調製を試みた。膜に挿入された誘導体は、クリック反応で蛍光ラベル化した誘導体を観測することで確認し、挿入効率の高いリポソームの調製条件について知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
合成したドリコールピロリン酸-N-アセチルグルコサミン誘導体に対してENGaseが糖転移活性を示す条件を見出せなかったものの、誘導体構造のデザインについて具体的な改善案を見出せた。疑似小胞体リポソームの作製は予定よりも早めに検討し、誘導体の膜への挿入効率を確認することで今後の検討項目に関する具体的な方策を見出すことができた。以上の理由よりおおむね順調とした。
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Strategy for Future Research Activity |
ドリコールピロリン酸-N-アセチルグルコサミン誘導体の構造をENGaseの活性に影響しないよう変更したものを合成する。随時非リポソームおよびリポソーム環境下でのENGaseの糖転移反応を実施し、反応条件を最適化する。
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