Project/Area Number |
23K13861
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 38010:Plant nutrition and soil science-related
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Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
野田 祐作 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 量子バイオ基盤研究部, 研究員 (40865838)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 亜鉛 / ミヤコグサ / ポジトロンイメージング技術 / QTL解析 / RIイメージング / 亜鉛輸送体 |
Outline of Research at the Start |
ヒトの亜鉛欠乏症の解決策の一つとして、作物の亜鉛輸送を制御する遺伝子の同定とその育種利用による亜鉛の吸収・輸送効率(亜鉛効率)を高めた作物の開発が求められている。本研究は、ポジトロンイメージング技術で亜鉛の吸収・輸送特性という動的な形質を可視化・数値化し、この動的な形質をQTL解析に適用して、根から種子までの亜鉛輸送を制御する未知の遺伝子群を同定することを目指す。具体的には、亜鉛効率の異なるミヤコグサ2系統間の掛け合せ系統を用いたQTL解析を実施し、遺伝子座を絞り込み、候補遺伝子に関しては遺伝子破壊株を用いて動的な形質に変化があるかを確認し、亜鉛輸送を制御する遺伝子を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの亜鉛欠乏症の解決策の一つとして、作物の亜鉛輸送を制御する遺伝子の同定とその育種利用による亜鉛の吸収・輸送効率(亜鉛効率)を高めた作物の開発が求められている。本研究はこれまでに、ミヤコグサ実験系統B-129が対照系統MG-20より亜鉛効率が高く、その差は吸収後16時間に明瞭な差となることを見出している。さらに、B-129には亜鉛輸送体遺伝子群を正に制御する未知のマスター因子(亜鉛輸送制御遺伝子)があることを報告している(Noda et al., Ann. Bot, 2022)。したがって、このマスター因子の同定が高亜鉛効率作物開発の突破口になると考えた。 そこで本研究は放射性亜鉛(Zn-65)を用いて、16時間後のZn-65吸収量という形質の系統間差を指標にQTL解析を実施し、B-129がもつ亜鉛輸送制御遺伝子の同定を試みる。具体的には、亜鉛効率の異なるミヤコグサ2系統間の掛け合せ系統を用いたQTL解析を実施し、遺伝子座を絞り込み、候補遺伝子に関しては遺伝子破壊株を用いて動的な形質に変化があるかを確認し、亜鉛輸送を制御する遺伝子を明らかにする。 2023年度では、Zn-65を用いて掛け合わせ系統150系統のZn-65量の表現型データの集計を試みた。ところが、各掛け合わせ系統の発芽率の悪さからZn-65量を測る表現型解析を中断せざるを得なかった。発芽率を検証したところ、系統間の発芽率に大きな差があったため、種子の更新や播種数を多くして実験植物の準備を図る必要が生じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は150系統の亜鉛吸収量の表現型を得るために、Zn-65を使用した吸収実験を計画した。実際には、150系統を5回に分け、1実験当たり約30系統(1系統当たり3反復の繰り返し試験)を吸収実験に供試する実験とした。だが、種子の発芽率が想定以上に悪く、実験準備段階で供試できない系統が頻発したため、種子の状態・栽培法について再検討した。種子の発芽率は系統間で大きなばらつきがあるため種子の更新や想定以上の播種数を確保しなければならないことが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
播種数を多くし実験植物の確保に重点を実験系に切り替える。また、更新により発芽率が改善された系統においては引き続き表現型解析を実施する。 同時に、150系統の遺伝子型を決定するためのDNA抽出を実施する。
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