Project/Area Number |
23K13895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 38040:Bioorganic chemistry-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
河村 篤 信州大学, 先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所, 助教(特定雇用) (80866377)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 天然物全合成 / プロアントシアニジン / C-H活性化 / クロスカップリング / 可視光レドックス触媒 |
Outline of Research at the Start |
カテキンやエピカテキン等を構成単位とする重合体であるプロアントシアニジンは、人類にとって身近な食料に多く含まれており、また多様な生物活性を有している。これらの分離精製は困難であり、単離化合物での詳細な生物活性評価については報告例が少ない。従って、高純度な合成品を用いた詳細な生物活性の解明が急務である。 本研究では、立体、位置選択的な可視光レドックス/ Ni デュアル触媒系クロスカップリング反応を鍵反応としたプロアントシアニジン類の新規合成戦略を確立することで、従来法では合成が困難であった特異な重合様式を有するプロアントシアニジン、および高重合プロアントシアニジンの全合成を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
カテキンやエピカテキン等を構成単位とする重合体であるプロアントシアニジンは、ブドウや小豆など様々な身近な食料に含まれており、また多様な生物活性を有している。これらの分離精製は困難であるため、混合物での生物活性評価は行われているものの、単離化合物での詳細な生物活性評価については報告例が少ない。従って、高純度な合成品を用いた詳細な生物活性の解明が求められている。 本研究では、従来法では合成が困難な高重合度、および特異な重合様式を有するプロアントシアニジン類の合成を目指す。この全合成達成のための戦略として、合成上の既存の問題点を克服できる、可視光レドック/ Ni デュアル触媒系によるクロスカプリング反応を鍵反応としたプロアントシアニジン類の新規合成法の開発を実施した。 鍵反応の検討に備え、種々の保護基や、鍵反応における活性種であるHAT部位を有する基質の合成を行った。HAT部位の導入について、HAT 部位が2分子結合した副生成物の生成が避けられないといった問題が生じたが、試薬の等量や反応時間の検討を行い、その問題を解決した。数種類の鍵反応における基質の合成を達成したため、鍵反応によるカテキン2量体の合成を行った。種々の反応条件を検討した結果、目的のカテキン2量体が低収率ながら得られた。しかしながら、これ以上の収率向上は困難であると考え、現在はHAT部位の導入位置を変更した基質を合成しており、得られた基質を用いた鍵反応の検討を計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は鍵反応である可視光レドック/ Ni デュアル触媒系によるクロスカプリング反応によるカテキン2量体の合成を達成する予定であったが、収率の改善が困難であった。そのため、今後は反応基質の構造を改良する予定であり、全体の進度としては遅れてしまった為、"やや遅れている"と評価した。新たな反応基質の合成を行うことになったが、本鍵反応における問題点を解決し、目的としているプロアントシアニジンの全合成達成に向けて確実に前進したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得た知見を基に、基質におけるHAT部位の導入位置を調節し、鍵反応である可視光レドック/ Ni デュアル触媒系によるクロスカプリング反応によるカテキン2量体の合成を達成する。その後、合成ターゲットとしているプロアントシアニジン類の合成を目指す。
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