Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
食用油は容易に酸化劣化するため、迅速に酸化原因を見極める有用性は大きい。申請者の研究グループでは酸化原因を特定できるLC-MS/MS法を開発し、この需要を実感しているが、LC-MS/MSで『迅速』は夢物語であった。こうした中、非破壊分析法のNIRで、『迅速』に食用油の酸化原因を特定できる可能性に気づいた。本研究ではこの発見を深化し、食用油などの脂質酸化原因を迅速に特定できるNIR法を完成させる。また、NIR法では大半の場合、測定原理が不明なことが課題のため、LC-MS/MS法や多変量解析、量子計算などを駆使し、酸化原因の判別に関する分子レベルでのNIR測定原理の解明に挑み、学術的発展に繋げる。