Project/Area Number |
23K13976
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 39070:Landscape science-related
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
塩見 一三男 富山大学, 学術研究部教育研究推進系, 講師 (70848639)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2027: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | パークマネジメント / 官民連携 / 地方都市 / 民間事業者 / ビジネス / 担い手 / 都市公園 / 地域課題解決 |
Outline of Research at the Start |
全国の都市公園の約7割が集積する地方の都市公園について,その多機能性を一層発揮させるための学術的な知見を得ることを目的とした研究となる。
地方においては,「全国を営業範囲とする大手民間事業者」による収益性を重視した官民連携が遅れている状況にあり,大手民間事業者に代わる地方ならではの官民連携の担い手の可能性について研究するとともに,地方の都市公園の多機能性の一つとして期待する地域課題解決の場としての役割について研究するものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
「地方の都市公園の魅力を高めるための官民連携の担い手はどのような主体なのか,そして如何なる条件が揃えば担い手になり得るのか」という問いを解明する第一歩として,都市公園の官民連携に興味を持つ民間事業者を発掘し,その興味の解像度を活動を通じて高めていくことを意図した社会実験をスタートした。 この社会実験は,地方の民間事業者がチームを編成し,主体的に都市公園でイベントを企画・運営する内容である。まず活動に興味を持つ民間事業者のチームづくりをはじめた。チームメンバー募集では「公園が地域に役立つ社会を目指すこと」「公園の使い方をupdateして公園のポテンシャルを引き出すこと」「現在はあまり使われていない公園でゲリラ的にイベントを行うこと」「チームメンバーにもメリットのある活動を目指すこと」等を掲げた。昨年度末時点のチームメンバーは10数名,業種はペットグッズ販売,デザイン,コワーキングスペース運営,飲食業,ケータリングサービス,ハウスメーカー,ITコンサル,造園業等多岐にわたり,いずれも所在地は富山県内である。 次に行政から情報提供を受けて最初の活動場所を検討し,複数の候補地から高岡市の駅南緑の丘公園(都市緑地,約1ヘクタール)で活動することとした。チームメンバーで協議し,この公園では,公園をbookカフェと見立てた「読書」をテーマとしたイベントを実施することとした。11月と3月に実施を準備したが,11月は雨天のために実施できず,3月のみ開催した。イベントには古本屋,コーヒー販売,お菓子販売,紙芝居,たき火等のコンテンツを提供して80名の参加者がみられた。 この社会実験を継続し,この活動に興味を持つ民間事業者を新たな参画を促すとともに,活動を通じて民間事業者の意識変容を促していきたい。一定程度の民間事業者の参加や活動経験が蓄積された時点で,彼らの意向を調査する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究当初は予定していなかった社会実験というプロセスを追加したことは,スケジュール面では進捗が遅れる要素であるが,実際に社会実験を動かしはじめて,このプロセスが本研究目的を達成する上で重要な役割を担う可能性があることが確認できた。 すなわち,「地方の都市公園利活用の担い手」となる可能性は,民間事業者自身も明確にイメージできていない現象であり,その把握のために,例えば,いきなり意向調査をしても解像度の低い回答しか得ることが出来ない可能性がある。しかし,社会実験を通して民間事業者の意識の解像度を高めていくプロセスを追加することで,調査目的に合致する成果が期待できる可能性があるというものである。これらのことを踏まえて「概ね順調に進展」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
社会実験を継続し,活動する公園や活動内容を広げることや,パークマネジメントに係る勉強会を開催すること,そしてメディアへの露出を増やすこと等を通じて,多くの民間事業者に認知してもらい,この活動に興味を持ってもらうことを進める予定である。 一定程度の民間事業者との繋がりが出来た段階で,彼らを対象としてヒアリングや質問紙調査を行い,①民間事業者が公園の利活用に興味を持つ動機や期待効果,②活動する上での課題等のモデル化を行っていきたい。
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