Project/Area Number |
23K14023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 40040:Aquatic life science-related
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
宇田川 伸吾 琉球大学, 研究推進機構 共創拠点運営部門, 特命助教 (30974175)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 魚類 / ゼブラフィッシュ / 水圧付加 / 初期応答遺伝子 / 水圧 / 生理学 |
Outline of Research at the Start |
魚類が水圧情報を認識するためには、水圧情報を刺激として特定の受容器官で認識する「入力系」、受容した情報を内因性情報へと変換する「伝達・情報処理」、内因性情報に沿って内分泌系や行動を変化させる「出力系」の経路が必要だと考えられる。しかし、依然として「入力系」と「出力系」を繋ぐ、水圧情報の処理(水圧を内因性情報へと転換)がどこで、どのように行われているのかといった生理機構は不明な点が多い。本研究では、魚類における水圧情報伝達機構を解明するために、淡水性魚類でモデル生物であるゼブラフィッシュを材料として、行動・分子生物・神経学的解析を行うことで、淡水魚の水圧情報伝達機構を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、ゼブラフィッシュ用の水圧付加時に使用するチャンバーの作成、行動解析手法の確立に注力した。水圧チャンバーは、他の要因を排除して水圧影響のみを付加できるように、防水性のLEDライトと水の入排水ができる設計にすることで、異なる水深においても光と水温が一定となるように作成した。作成したチャンバー内へ実験的に魚を入れて記録した魚の遊泳行動を解析ソフトウェアと組み合わせることにより、チャンバー内における本種の行動を定量的に解析することが可能となった。また、組織学的な実験では、水圧刺激によって活性化される脳部位の特定を目的とした免疫組織学染色に必要な即初期応答遺伝子群の抗体(c-Fos, Egr-1, Arc)の本種における特異性を確認した。その結果、使用した抗体は本種に特異的に反応していたため、使用に問題ないことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度では、大型台風の影響により、使用予定の施設が影響を受け水圧付加実験を実施できなかったため、研究計画としては遅れていると判断した。しかしながら、当年度で行動解析および免疫組織学染色を実施するための準備は完了しており、水圧付加サンプルが準備できしだい、水圧付加による遊泳行動への影響と水圧刺激によって活性化される脳部位の特定を速やかに実施できる環境を整えた。また、今年度の前半中には水圧付加実験を進められるように使用予定の施設で準備を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定に沿って今年度前期に水圧付加実験を行う。付加実験をまとめて行うことで他の実験に必要なサンプル取得にかかる時間を節約し、実験の遅れを取り戻すことを計画している。まずは、水圧刺激が本種の遊泳行動及び神経伝達物質に与える影響を明らかにする。今年度の実績から行動解析の測定系はすでに確立されているので、水圧付加サンプルが準備できしだい、水圧刺激が遊泳行動を確認する。神経伝達物質においても同様に進めていく。これらと並行し、水圧刺激によって活性化される脳部位の特定においても前期に取得予定の実験サンプルを用いて、IEGs(c-Fos, Egr-1, Arc)の局在を明らかにしていく予定である。
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