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アジアにおける牛伝染性リンパ腫ウイルスのスピルオーバーと適応進化に関する調査研究

Research Project

Project/Area Number 23K14093
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
Research InstitutionNational Institute of Health Sciences

Principal Investigator

西角 光平  国立医薬品食品衛生研究所, 衛生微生物部, 研究員 (40974366)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Keywords異種間伝播 / 感染宿主 / 牛伝染性リンパ腫ウイルス / BLV / スピルオーバー / 適応進化
Outline of Research at the Start

牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)は、ヨーロッパの家畜牛集団において約150年前に突如出現し、その後短期間で世界中の牛へと感染が拡大した。近年、BLVはアジアにおける感染宿主域の拡大などの動物異種間伝播(スピルオーバー)を示唆する事象が多くみられるため、ウシの野生種や固有種が多く生息するアジアでの被害拡大が懸念される。本研究では、アジアに生息するウシ固有種のBLV感染疫学調査と詳細なゲノム解析を実施し、BLVの出現背景および宿主域拡大に関する新たな知見を得て、BLVの異種間伝播プロセスの解明を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

近年、新興感染症の相次ぐ発生が問題となっており、ヒト-家畜-野生動物の間におけるウイルスの異種間伝播(スピルオーバー)は、新しいウイルスを出現させる可能性がある。実際に、酪農・肉用牛産業において深刻な問題を引き起こしている牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)において、アジアで種を越える感染伝播を示唆する事象がみられている。アジアにはウシの野生種や固有種が多く生息しているため、BLVの感染拡大が懸念される。そこで本研究では、BLVの出現背景および宿主域拡大に関する新たな知見を得るために、アジアに生息するウシ固有種に着目してBLVの疫学調査とゲノム解析を進めた。インドネシアに生息するウシ固有種において、リアルタイムPCR法およびNested PCR法によるBLV感染調査を行った結果、BLVに感染する個体を確認した。さらに、NGS解析によるウイルスゲノムの網羅的探索を行い、BLVプロウイルスゲノム配列を取得した。本年度の結果から、新たな感染宿主と思われる動物種の存在が明らかとなり、BLVの感染宿主域は従来の報告よりも広いことが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

アジアに生息するウシ科動物のBLV分子疫学調査について、本年度はインドネシアの固有種におけるリアルタイムPCR法およびNested PCR法によるBLV感染調査を滞りなく実施できている。さらにはNGS解析によるウイルスゲノムの網羅的探索のステップにも進むことができた。本年度の調査により、新たな感染宿主と思われる動物種の存在を確認し、BLVプロウイルスゲノムを得ることができた。以上のことから、本研究課題において重要な成果を出すことができており、進捗状況として概ね順調であると判断した。
その他アジアの固有種については、国外の共同研究機関の移設等で集中的なサンプリングが困難な状況になっていたが、継続的なサンプリングは実施できており、次年度にむけたBLV感染疫学調査の準備も順調に進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

アジアに生息するウシ科動物のBLV分子疫学調査について、新たな動物種の調査を開始する。本年度調査を実施した固有種については調査を継続する予定である。得られたウイルス遺伝子配列を用いて、系統進化学的解析を実施し、BLVの進化過程を明らかにしていく。さらには、アジアおよび日本のコウモリのゲノムにBLV様配列が存在することがこれまでの研究で明らかとなっており、コウモリの全ゲノムシーケンスデータを用いたデータ解析を進めていく。最終的には、BLV様配列の取得とゲノム挿入部位(インテグレーションサイト)同定を行い、コウモリ種分岐年代データを基に、外来性BLVの祖先ウイルスがコウモリからウシに伝播した年代を推定する。本研究成果は、アジアにおけるBLVの出現背景および宿主域拡大に関する新たな知見となることが期待される。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Int'l Joint Research (1 results) Remarks (2 results)

  • [Int'l Joint Research] インドネシア科学院(国立研究革新庁, BRIN)(インドネシア)

    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Remarks] M. Syamsul Arifin Zein(google scholar)

    • URL

      https://scholar.google.com/citations?user=CQSv3N0AAAAJ&hl=en

    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Remarks] Anik Budhi Dharmayanthi (google scholar)

    • URL

      https://scholar.google.com/citations?user=yX54e9IAAAAJ&hl=en

    • Related Report
      2023 Research-status Report

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Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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