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ファージ由来の抗菌ペプチドの細胞壁合成阻害機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23K14146
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

甲賀 栄貴  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (90909376)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Keywordsバクテリオファージ / 抗菌性ペプチド / ペプチドグリカン / 構造解析 / X線結晶構造解析 / 大腸菌
Outline of Research at the Start

従来の抗生物質が効かない多剤耐性菌の出現は世界的な問題となっており、新規の感染制御法として細菌を攻撃するバクテリオファージの応用が期待されている。バクテリオファージMは、大腸菌に感染すると抗菌性ペプチドMを発現させ、細胞壁前駆体を輸送するMurJの機能を阻害することで大腸菌の溶菌を促す。ペプチドMの実際の阻害メカニズムは不明な点が多い。本研究課題では、ペプチドMのMurJ阻害メカニズムを解明するため、生細胞内でのタンパク質間相互作用部位の同定や、ペプチドM/MurJの2成分を含む結晶構造解析を行い、ペプチドMの詳細な阻害機構の解明を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

バクテリオファージの持つ細菌を溶菌する機構は、新規の抗菌薬として利用できる可能性を秘めている。そのため溶菌機構の理解は、細菌の研究領域において重要な課題である。ファージMにコードされる溶菌ペプチドMは、細胞壁合成に関わるMurJの機能を阻害することで大腸菌の生育を阻害する。MurJは、細胞壁前駆体であるLipid IIを輸送する役割を持ち、内向きに開いた状態と外向きに開いた状態を交互に繰り返しながらLipid IIを輸送する。ペプチドMは、MurJのどこかの部位相互作用することで、コンフォメーション変化をブロックし、MurJの機能を阻害することが予測されている。ペプチドMはMurJと相互作用することが予測されるが、実際の阻害メカニズムは不明な点が多い。この特異性を応用した特定の病原性細菌に対してのみの効果を狙った改変ペプチドMのデザインにつながるなど有用な情報となる。本研究では、ペプチドMのMurJ阻害メカニズムを解明するため、網羅的な変異体解析や生細胞内でのタンパク質間相互作用部位を調べるin vivo光架橋解析、ペプチドM/MurJの2成分を含む結晶構造解析を行う。MurJの構造解析を行なってきた申請者が、LysMとMurJの詳細な分子機構を解明する。 研究では、「LysMが機能する時、LysMはMurJのどの部位と相互作用し、どの状態を固定するのか、LysMのどのアミノ酸部位が相互作用に重要なのか」という学術的な問いに迫るため、 大腸菌MurJとLysMをモデルに詳細な相互作用部位をアミノ酸レベルで解明する。当該年度は、 ペプチドMの重要なアミノ酸残基を特定する系統的な変異体解析、ペプチドMとMurJとの相互作用解析を進め、複合体の構造解析への足がかりを得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当該年度は、 ペプチドMの重要なアミノ酸残基を特定する系統的な変異体解析を行い、機能に重要なアミノ酸残基を同定した。ペプチドMとMurJとの相互作用解析を進め、機能に必要な領域を同定し、複合体の構造解析への足がかりを得た。

Strategy for Future Research Activity

今後は、In vivo光架橋法による相互作用部位の同定、LysM/MurJ複合体のX線結晶構造解析を着実に進める。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2024

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 大腸菌の細胞壁合成に必須な脂質フリッパーゼ MurJ を阻害する抗菌ペプチド LysM の生化学的解析2024

    • Author(s)
      甲賀 栄貴、Napathip LERTPREEDAKORN、田中 宏幸、宮崎 亮次、塚崎 智也
    • Organizer
      日本農芸化学会 創立100周年記念大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 細菌の細胞壁合成に必須なフリッパーゼMurJを阻害する抗菌ペプチドLysMの解析2024

    • Author(s)
      甲賀 栄貴、Napathip LERTPREEDAKORN、田中 宏幸、宮崎 亮次、塚崎 智也
    • Organizer
      第24回日本蛋白質科学会年会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

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Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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