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細胞膜の張力増加を介した細胞移動の駆動力発生機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23K14181
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 44010:Cell biology-related
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

嶺岸 卓徳  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (40823670)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywords神経細胞移動 / 細胞膜張力 / メカノセンシング / 機械受容チャネル / Ca2+シグナリング / ミオシンII / アクトミオシン / Ca2+ transient
Outline of Research at the Start

細胞は先導端の伸展と細胞体の前進の2つのステップを繰り返して移動する。これまでの細胞移動に関する研究は、2つの移動ステップの駆動力がそれぞれ異なる分子によって生み出されることを明らかにしてきた。細胞体前進の駆動力は、細胞内シグナリングにより活性化したミオシンIIがアクチンフィラメントを収縮することで生み出される。しかしながら、「ミオシンIIがいかにして先導端の伸展に応答して活性化し、細胞体前進の駆動力を生み出すのか」については明らかにされていない。本研究では、先導端の伸展が細胞体前進の駆動力を生み出す仕組みを解明することを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

脳の形成過程において、神経細胞は先導突起の伸長と細胞体の前進の2つのステップを繰り返すことで律動的に移動する。先導突起の伸長は、成長円錐で生み出される牽引力により駆動される。一方、細胞体の前進はCa2+シグナリングにより活性化したアクトミシンの収縮力によって駆動することが知られている。しかしながら、2つの移動ステップを繋ぐ機構は不明である。最近になり、我々は、先導突起の伸長が嗅球神経細胞の細胞膜張力を増加させることを見出した。さらに、嗅球神経細胞では、細胞膜張力の増加に応答してCa2+流入を引き起こす機械受容チャネルTmem63bが高発現することを見出した。そこで、本研究課題では、細胞膜張力を介したシグナル伝達機構の解析を通じて、神経細胞が律動的に移動する仕組みを解明することを目指す。
本年度では、細胞伸展装置を用いた解析により、Tmem63bが先導突起の伸長に応答してCa2+流入を引き起こすことがわかった。また、Tmem63bを介したCa2+シグナリングによりミオシンIIが細胞体の後部で活性化することを見出した。さらに、Tmem63b を発現抑制した嗅球神経細胞では、細胞伸展による先導突起の伸長に応答したミオシンIIの活性化が阻害され、細胞体の前進速度と移動速度が有意に減少することがわかった。これらの結果から、細胞膜張力を介したシグナル伝達機構が先導突起伸長と細胞体前進を繋ぐことで神経細胞の律動的な移動が可能になることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度実施した研究により、細胞膜張力が神経細胞移動の2つの移動ステップを繋ぐシグナルとして働くことが解り、さらにその分子機構も明らかとなりつつある。これまでに得られた研究成果を元に現在国際誌に投稿準備中であることから、本研究はおおむね順調に進んでいると判断した。

Strategy for Future Research Activity

今後は、本研究が明らかにしたシグナル伝達機構が生体内における神経細胞移動に必要であるかを検証する。具体的には、in vivo エレクトロポレーション法によりマウス脳内の神経細胞にTmem63b発現抑制ベクターを遺伝子導入する。その後、in vivoイメージングにより神経細胞の移動を解析し、細胞膜張力を介したシグナル伝達経路が脳内における神経細胞移動に必要であるかを検証する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Adhesion-clutch between DCC and netrin-1 mediates netrin-1-induced axonal haptotaxis2024

    • Author(s)
      Qiu Zhen、Minegishi Takunori、Aoki Daichi、Abe Kouki、Baba Kentarou、Inagaki Naoyuki
    • Journal Title

      Frontiers in Molecular Neuroscience

      Volume: 17 Pages: 1307755-1307755

    • DOI

      10.3389/fnmol.2024.1307755

    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 神経細胞の移動を担う先導突起伸長の力学機構及び細胞膜張力の増加に応答した細胞体前進機構.2023

    • Author(s)
      嶺岸卓徳, 長谷部帆南, 青山友耶, 成瀬恵治, 髙橋康史, 稲垣直之.
    • Organizer
      第75回細胞生物学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Invited

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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