Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
光化学系II(PSII)は、水を分解し酸素を発生する膜タンパク質複合体で、複数の表在性タンパク質が結合している。これらは、生物種間で多様である一方、それぞれが光合成生物にとって普遍的に水分解反応に貢献する。しかし、各表在性タンパク質の結合がPSIIの分子構造にどのような変化をもたらすのか視覚的な情報が得られていない。本研究は、クライオ電子顕微鏡単粒子解析により、3種類の表在性タンパク質を様々な組み合わせでPSIIに再構成させた試料の立体構造を解明する。これによって、各表在性タンパク質がPSIIのどの部分の構造変化を促すかを示すことができ、光合成生物の進化に迫る研究への発展が期待される。