メダカin vivoイメージングによる低酸素下での仮死化機構の解析
Project/Area Number |
23K14223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 44040:Morphology and anatomical structure-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
三田 真理恵 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (20964878)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 蛍光タンパク質 / 蛍光タンパク質センサー / バイオセンサー / プローブ / ライブイメージング / メダカ / 小型魚類 |
Outline of Research at the Start |
小型魚類の中には、胚発生時に低酸素状態におかれると数時間で仮死状態に移行するものが知られている。しかし、低酸素状態で多細胞個体が生命を維持するための、仮死化機構は不明である。本研究課題では、仮死状態を示す魚類の胚内で複数の臓器を同時にイメージングできる観察系を構築し、臓器ごとの低酸素に対する応答の可視化解析を目指す。様々な生体分子の動態を可視化する蛍光タンパク質型プローブを導入し、低酸素順応および回復過程における分子動態の経時変化をin vivoで可視化解析することで、脊椎動物における仮死化機構の解明に貢献する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、蛍光タンパク質センサーを発現した小型魚類を用い、生体イメージング解析を達成することである。本年度は、センサーを発現するメダカ系統の樹立を目指し、研究計画に従って以下を遂行した。
メダカ卵への遺伝子導入により、蛍光タンパク質センサーを発現するメダカ系統の樹立を試みた。メダカ全身の筋肉での発現が確認されているβ-アクチンプロモーター配列の下流に、センサー配列をクローニングしたプラスミドをそれぞれ作製した。メダカ受精卵にこのプラスミドを15ngまたは25ngインジェクションし、翌日以降に蛍光によるスクリーニングを行った。緑色グルコースセンサーにおいて、研究開始からこれまでに、プラスミド量15ngではおよそ750個の卵にインジェクションを行い、約8%が孵化、筋肉での蛍光が認められたものが2個体得られた。プラスミド量25ngではおよそ500個の卵にインジェクションを行い、約20%が孵化、筋肉での蛍光が認められたものが7個体得られた。この結果から、インジェクションするプラスミド量が少ない方が毒性が低くなり、目的の個体が得られる可能性が高いことが明らかになった。今後、筋肉での蛍光が認められたG0個体を用いて掛け合わせを行い、系統としての樹立を試みる。また、グルコース以外のセンサープラスミドについてもインジェクションを試み、系統の取得を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
緑色グルコースセンサーを発現するG0世代のメダカが得られたが、F1世代の取得には至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も引き続き、それぞれの蛍光タンパク質センサーを発現するメダカ系統の樹立を目指す。本年度の成果から、プラスミド量を少なくした条件でのインジェクションを試みる。さらに、導入効率を向上させて多くのG0個体を得るために、トランスポゾンを用いた遺伝子導入方法についても検討する。また、メダカ卵内でのセンサー発現による毒性を考慮し、プロモーター活性がより低くなる短いβ-アクチンプロモーターや、筋肉以外の部位特異的な発現プロモーターによる導入についても検討する。 これらと並行して、メダカ個体イメージングを達成するための条件を確立する。野生型メダカを用い、低酸素応答の誘導手法や、イメージングに適した日数などについて検討する。上記知見をまとめ、学会発表を目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)