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成体延髄神経幹細胞ニッチに着目した摂食抑制メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 23K14280
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 46010:Neuroscience-general-related
Research InstitutionAsahikawa Medical College

Principal Investigator

古部 瑛莉子  旭川医科大学, 医学部, 助教 (30845566)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Keywords最後野 / 成体神経幹細胞 / 神経新生 / グリア新生 / 高脂肪食 / 炎症 / area postrema / neural stem cell / high fat diet
Outline of Research at the Start

脳室周囲器官の最後野(AP)は血液脳関門のない特徴的な脳領域であることが知られる。申請者は高脂肪食摂取時にAPにおいて神経幹細胞、前駆細胞が活発に増殖し、神経細胞新生やグリア細胞新生が生じていることを発見した。しかし、高脂肪食摂取により新生した神経細胞が組み込まれる神経回路や、摂食行動にどのような変化を及ぼしているのかはまだ分かっていない。本研究では、高脂肪食摂取時に焦点を当て、AP神経幹細胞の摂食に対する機能的役割の解明を目指す。AP神経幹細胞による摂食制御機構が判明すれば、社会的に大きな問題である肥満や糖尿病などの生活習慣病に対する血液脳関門を考慮しない薬剤の開発に繋がることも期待される。

Outline of Annual Research Achievements

最後野、孤束核および迷走神経核は、背側迷走神経複合体の一部を形成することが知られており、食物摂取を阻害する内臓神経線維の情報と摂食ホルモンによる情報を統合する領域である。さらに、最後野および延髄中心管上衣細胞には成体でも細胞新生が生じていることが分かっており、神経幹細胞(NSCs)が存在している。しかし、最後野/中心管のNSCsについての特徴や機能は未だ明らかとなっていない。本研究ではマウスに高脂肪食(HFD)を短期間(1週間)または長期間(4週間)摂食させ、最後野/中心管に存在するNSCsや前駆細胞の増殖に与える影響について、BrdUを用いて増殖細胞を検出し検討した。その結果、最後野NSCsは短期間のHFDによりで細胞増殖が活性化されるのに対して、中心管に存在するNSCsは長期間のHFDにより活性化されることが示唆された。さらに、神経前駆細胞およびオリゴデンドロサイト前駆細胞の増殖を検討したところ、短期間のHFDはこれら前駆細胞の増殖を活性化することが判明した。一方で、長期間のHFDでは前駆細胞の増殖はコントロールレベルに戻っていた。HFDは末梢および中枢神経系での炎症を引き起こすことが分かっているため、延髄領域における炎症状態を知るため、アストロサイト密度およびミクログリア密度を調べたところ、孤束核および迷走神経核では特に長期間のHFDで両者の密度の増加が生じていた。さらに、ミクログリアの炎症性活性化マーカーであるiNOSを用いた免疫染色により、長期間のHFDが孤束核および迷走神経核でのiNOS陽性ミクログリアを増加させることを明らかとした。本研究結果から、最後野NSCsおよび前駆細胞が摂食またはエネルギー代謝の制御に関わる可能性が示唆された。また、HFDは特に長期にわたると延髄でも炎症状態を誘導し、この炎症がNSCsや前駆細胞の増殖に影響を与えている可能性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

前年度から引き続き、延髄における成体神経幹細胞および前駆細胞の高脂肪食摂取による影響を検討し、さらに炎症にも着目して研究を行った。摂食ホルモンの影響だけでなく、炎症の影響も受けていることを示唆するデータを得ることができ、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

今後は主に以下の内容について検討を行う予定である。
・短期間の高脂肪食により増殖を行った神経前駆細胞がどのような運命をたどるのか
・神経新生の意義の解明
・短期間の高脂肪食により増殖を行ったアストロサイトやオリゴデンドロサイトの役割の検討

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] スクロース飲水および高脂肪食摂取が最後野神経幹/前駆細胞の増殖に与える影響2023

    • Author(s)
      古部瑛莉子
    • Organizer
      第128回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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