Project/Area Number |
23K14292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 46010:Neuroscience-general-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山田 晴也 早稲田大学, 人間科学学術院, 助教 (70907146)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 神経幹細胞 / Radmis / 放射状突起 / 分裂紡錘体 / 小頭症 |
Outline of Research at the Start |
正常な脳発生において、神経幹細胞の分裂紡錘体と放射状突起の形成調節は不可欠である。所属研究グループが神経幹細胞から新規同定したRadmis遺伝子は、小頭症を特徴とするヒトFilippi症候群の原因遺伝子である。RADMISが神経幹細胞の分裂紡錘体と放射状突起に局在し、両者の細胞骨格形成に関与する可能性を示唆しているが、その詳細な分子メカニズムは不明である。本研究では神経幹細胞におけるRADMIS の役割を明らかにする。特に、分裂紡錘体と放射状突起の細胞骨格形成に必要なRADMIS の領域を特定することで、RADMISによる両者の形成メカニズムの差異と小頭症発症原因を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
正常な脳の発生には、神経幹細胞の増殖、神経幹細胞からのニューロン産生、幼若なニューロンの移動を必要とする。神経幹細胞が持つ放射状突起には中間径フィラメントが豊富に存在し、 脳を構築していく際の幼若なニューロンの足場として重要である。また、神経幹細胞の増殖には厳密に制御された分裂機構が必要であり、微小管で構成される分裂紡錘体の適 切な形成・消失が不可欠である。 近年、小頭症患者で見られる遺伝子変異の多くが神経幹細胞の分裂に関与する遺伝子群であることが明らかになってきている。申請者の所属グループが新規同定したRadmis(CKAP2L)遺伝子は、小頭症や合指症などを特徴とするヒトのFilippi症候群の唯一の原因遺伝子であることが明らかになっている。これまでの研究から、RADMISが神経幹細胞の分裂紡錘体と放射状突起形成に局在することが明らかとなっているが、その詳細な生理機能、分子メカニズムの多くは依然として不明である。RADMISの結合タンパク質を網羅的に探索した結果、分裂紡錘体の微小管を形成するTubulinおよび、放射状突起の中間系フィラメントを形成するNestinやVimentinと結合することが明らかになった。RADMIS欠失変異体を作成し、培養細胞に発現させ、微小管の重合が促進されるかを 確認した。各変異体と微小管との共局在を免疫染色で確認し、Radmisが微小管に結合する領域、微小管の重合が促進する領域を明らかにした。更に、in vitroの条件下においてもRadmisの精製タンパク質タンパク質と微小管が結合することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Radmisと微小管の関連について、当初の計画通り進んだ。また、Radmisノックアウトマウスも順調にバッククロスが進んだため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、Radmisノックアウトマウスの組織解剖学的な解析を行う。i)Radmisノックアウトマウスの分裂紡錘体と放射状突起における形態変化の有無を組織学的手法により検討する。また、微小管関連タンパク質と中間径フィラメントタンパク質の局在及び発現量に変化が生じるかどうかを免疫染色と Western blotting により明らかにする。もし、両者に表現系が出ない場合、Ckap2 による機能救済の可能性があるため、Radmisノックアウトマウス胎児脳に Ckap2 shRNA を子宮内胎児電気穿孔法で導入し、ダブルノックアウト/ダウン下での表現系を確認する。ii)放射状突起の形成不全により幼若なニューロンの移動に異常が生じる可能性を検討する。Radmisノックアウトマウス胎児脳にGFPを子宮内胎児電気穿孔法で導入することで、放射状突起の形態と幼若なニューロンの移動を確認する。
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