Development of environmentally friendly organic synthesis based on mechano-redox reactions
Project/Area Number |
23K14330
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
|
Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
阿部 将大 武庫川女子大学, 薬学部, 助教 (60882751)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
|
Keywords | メカノケミカル合成 / メカノレドックス反応 / ヨウ素原子移動 / フッ素 / ラジカル / メカノレドックス / メカノケミカル / 水素原子移動 / 遷移金属 |
Outline of Research at the Start |
安く, 安全に, 効率よく望みの化合物を作ることは, 省エネルギー・省コスト社会を実現するうえで最も重要な課題の一つである. 本研究では, 溶媒を必要としない「メカノレドックス反応」と遷移金属触媒による「1電子移動反応」の協働作用による, 無溶媒型ハイブリッド触媒系の創出を行う. そして, 均一系反応では実現できなかった新たな化学変換を開拓するとともに, 安全かつ利便性の高い環境調和型の有機合成法を確立し, 製薬・化学工業分野における革新的な合成プラットフォームを開発する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
反応物質をすりつぶすことで化学反応を起こす「メカノケミカル合成」が,有機溶媒を用いない有機合成法として, 製薬・化学工業分野から注目が集まっている.特に,圧電材料へ機械的衝撃を与えることで電子の授受を行う「メカノレドックス反応」は,光や添加剤を用いずに1電子酸化還元反応が行えるため,フォトレドックス反応に代わる新たな合成プラットフォームとして期待されている.一方,溶媒を用いない不均一反応は,反応分子がうまく分散しないため反応効率が低く,これまでに十分な科学的検証が行われていないのが現状であり,その解明が強く求められている. 研究計画書に基づき,メカノケミカル合成装置 (Retsch 社:MM 400) を用い,申請者がこれまでに見出したヨウ素原子移動反応とジアゼニル化反応の無溶媒化を検討した.種々検討を行ったところ,目的のヨウ化アルキルやアゾ化合物は得られたが,従来法の収率を超える結果にはまだ至っていない.一方その研究過程で,撹拌材である NaCl が基質に組み込まれる新奇な塩素化反応を見出した.さらに,この反応に遷移金属触媒を添加することで,収率が向上することも見出している.また,メカノレドックス条件下でのラジカル発生を確認する過程で,新規ラジカル環化反応を見出し,オキシインドール合成にも成功している.これらの結果は当初の実施計画とは異なるが,メカノレドックス反応の独自の反応性を示す萌芽的結果であるため,これらの反応についても詳細な条件最適化を進めている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画に記載したヨウ素原子移動反応はまだ確立できていないものの,その研究過程で「塩素化反応」や「ラジカル環化反応」を見出しており,メカノレドックス反応の新たな知見が得られているため.
|
Strategy for Future Research Activity |
ヨウ素原子移動反応およびジアゼニル化反応については,ラジカル開始剤の検討や反応条件の見直しを行い収率の改善を目指す予定である.一方,この研究過程で見出した塩素化反応やラジカル環化反応に関して,さらなる収率の改善および基質一般性の調査を行う予定である.
|
Report
(1 results)
Research Products
(15 results)