Creation and experimental treatment of indirubin-zinc complexes for the development of novel pancreatic cancer therapeutics
Project/Area Number |
23K14339
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47020:Pharmaceutical analytical chemistry and physicochemistry-related
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Research Institution | 湘南医療大学 |
Principal Investigator |
市丸 嘉 湘南医療大学, 薬学部医療薬学科, 講師 (80802917)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 亜鉛 / インディルビン / 錯体 / がん / 金属錯体 / 抗がん剤 / キナーゼ阻害剤 / 膵臓癌 |
Outline of Research at the Start |
インディルビン(Ind)は天然物由来のビスインドールで、主にキナーゼ阻害に由来する抗がん活性が知られているが、難水溶性のため動物実験での有効性評価例はほとんどない。本研究では、亜鉛(Zn)イオンとの錯体形成によってIndの難水溶性を克服することができると考え、Ind-Zn錯体の創製を計画した。Indは膵がん治療薬として有望であるため、臨床応用を目指した膵がん治療実験によって活性を評価する。本研究により得られた知見は、新しい膵がん治療薬開発に役立つ知見を提供するだけでなく、難水溶性化合物の臨床応用を可能にする方法論を検討する点で、様々な医薬品開発に有用な知見を提供できるものと考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では抗がん活性が明らかになっているIndの1)水溶性改善、2)抗がん活性増強のために、Ind-Zn錯体の創製を計画している。Indの基本骨格は、Znイオンの配位がほとんど期待できないため、Znイオンを配位できる構造を導入したInd誘導体を設計し、合成に成功した。具体的には、まずIndのケトン構造をオキシム化した後(Indox)、ブロモエチル構造を導入し、種々のZnイオン配位構造を導入できる誘導体(BrEt―Indox)の調製法を確立した。また、Indは5位水素を臭素やメトキシで置換すると、抗がん活性が向上することが報告されているため、これらの置換基を有するBrEt―Indoxの調製にも成功した。BrEt―Indoxに導入するZnイオン配位構造として、bpaを選択し、bpa―Et―Indoxおよび、その5位臭素、メトキシ置換体の合成にも成功した。これらの誘導体はいずれも、Indoxより分子量が大きいにも関わらず、エタノールなどの水溶性溶媒、クロロホルムなどの非水溶性溶媒にも溶けやすい感触が得られ、水溶性改善への影響が期待される。bpaの他、BrEt―Indoxに導入可能なZnイオン配位構造を探索する目的で、いくつかの環状ポリアミン、cyclen、cyclam、hexacyclenなどを用いた合成にも着手し、環状ポリアミンを導入したInd誘導体が得られることを確認している。また関連するアントラセン誘導体の設計にも取り組み、DNA切断活性の検証も行った。一方、これらの環状ポリアミンはbpaと異なり、反応しうる窒素原子が複数あるため、一般的には保護基を導入したポリアミンを反応に用いる。しかし、Indは強塩基性条件下で容易に分解する等、過酷な条件下での反応が難しいため、最適な保護基の探索によってgスケール合成を見据えた合成法を探索中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では3年の研究機関のうち、令和5年度にZnイオンの配位構造を有する新規Ind誘導体数種類を合成する計画であった。実際に、数種の新規化合物合成に成功しているが、いくつかの誘導体合成に着手できていない。これには、所属機関の構造的、慢性的な要因により物品の購入が遅延していることも影響しており、解消のめどはたっていない。調達できた試薬を用いて順次計画を遂行していく他、細胞実験の計画を前倒しにするなどして対応する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
Zn配位構造を有する新規Ind誘導体合成を続けると共に、構造活性相関検討に資するための置換基誘導体展開を行う。また、合成した誘導体のZnイオンとの結合様式を解析する。令和6年度は、膵がん細胞を用いたin vitro系の解析によって、抗膵がん活性のスクリーニングを行い、in vivo系の解析に使用する誘導体の選定と、選定した誘導体のgスケール合成に取り組む。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)