Project/Area Number |
23K14371
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47050:Environmental and natural pharmaceutical resources-related
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
八木 瑛穂 東北医科薬科大学, 薬学部, 助教 (60856516)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | カイコ感染症モデル / 肺MAC症 / 非結核性抗酸菌症 / 抗生物質 / スクリーニング |
Outline of Research at the Start |
近年、結核菌とらい菌を除いた抗酸菌 (NTM) によって発症する肺 NTM 症が急速に増加しているが、その約 9 割を占めている肺 Mycobacterium avium complex (MAC) 症は、現状では根治可能な治療法がなく、新たな薬剤が必要とされている。そこで本申請研究では、薬剤候補化合物の生体内での治療 (延命) 効果を迅速に評価できる in vivo 評価系「カイコ MAC 症モデル」を用いて、治療薬の新規リード化合物を天然資源から発見することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、薬剤候補化合物の生体内での治療 (延命) 効果を迅速に評価できる in vivo 評価系「カイコ MAC 症モデル」を用いたスクリーニングにより、治療薬の新規リード化合物を天然資源から発見することを目指している。 当該年度は、様々な環境の土壌から分離した微生物 (真菌や放線菌) の培養液を約 1000 サンプル作製し、抗 MAC 活性物質のスクリーニングを実施した。1 次スクリーニングとして、in vitro (微量液体希釈法) で Mycobacterium avium または M. intracellulare に対して生育阻害活性を示すサンプルを選択し、2 次スクリーニングでは、in vivo (カイコ MAC 症モデル) で治療 (延命) 効果を示すサンプルを選択した。現在、延命効果の高かったサンプルから優先的に大量培養を行い、分配抽出、各種カラムクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィー (HPLC) などの精製手段を駆使して活性物質を単離している。 また、前年度のスクリーニングによって選択された Streptomyces sp. TMPU-20A065 株の培養液中より、3 つの新規成分を含む 17 つのリポシドマイシン類化合物を単離した。得られた化合物について、詳細な抗菌スペクトルおよびカイコ MAC 症モデルでの治療効果を確認した結果、リポシドマイシン類が MAC に対して選択的な抗菌活性を示し、かつ生体内でより高い効果を示すことを明らかにした。本成果は、天然有機化合物討論会等の国内学会にて発表し、学術論文 (オープンアクセス) として投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スクリーニングに関しては、当該年度に予定していたサンプル数を達成することができ、次の精製候補となる菌株も取得できている。また、前年度のスクリーニングによって選択された放線菌株の培養液中より、目的とするカイコ MAC 症モデルでの効果が高い新規化合物を複数得られており、学会発表や学術論文の投稿もできている。以上のことから、研究は概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに優れた活性を示す化合物の取得を目指して微生物の培養液サンプルを中心にスクリーニングを継続し、現在検討中の菌株も含めて治療効果の高いサンプルから優先的に活性物質の単離精製・構造決定を行う。得られた化合物については、詳細な抗菌スペクトルおよびカイコ MAC 症モデルでの治療効果を確認する。
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