歯周病治療に向けた光線力学療法に用いる光・熱ダブル応答性DDS技術の創製
Project/Area Number |
23K14387
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
照喜名 孝之 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (30784574)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | PLGAマイクロ粒子 / 放出制御 / 歯周病治療 / 光応答性 / 熱応答性 / 光・熱応答性 |
Outline of Research at the Start |
本研究では『骨吸収が進行した中等度以上の歯周病治療のための新規光・熱ダブル応答性歯周病治療用ゲル製剤』を創製する。 本DDS技術は、光増感剤と歯槽骨再生薬物持続放出微粒子を分散させた熱応答性ゲルにレーザー照射することで、光応答性による光増感剤による殺菌と、ゲル熱応答性による薬物放出制御という2つの高度な刺激応答性要素技術の融合により達成する。熱応答性ゲルとして求められる力学物性の情報をもとに、歯周ポケット内での患部滞留特性の制御方法と殺菌率や薬物放出挙動との定量的な関連性を見出すことで、中等度以上の歯周病治療用の新規な光線力学療法に資する光・熱ダブル応答性ゲル製剤開発のための基盤研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、薬剤を持続的に接着しにくい口腔内の歯周病患部において、歯周病により失った歯槽骨再生のため、効果的にかつ効率よく薬剤を送達可能なPDTに用いるゲル製剤開発という歯周病根治につながる技術を創出することを目的としている。2023年度は光増感剤と薬物共封入微粒子の調製とレーザー照射による活性酸素放出量の評価を行った。まず、生体親和性を有するポリ乳酸・グリコール酸共重合体に骨形成作用のあるモデル薬物としてシンバスタチンを封入した水中油型(Oil in Water; O/W)マイクロ粒子を調製した。次に、光増感剤を上記粒子に共封入するため、トルイジンブルーを内水相に封入したWater in Oil in Water(W/O/W)エマルション法を用いてマイクロ粒子を調製した。このW/O/Wエマルションの安定性並びに粒子として得るsolidificationの工程を安定的に行う条件の探索を行った。その後、マイクロ粒子を懸濁したpH7.4のリン酸バッファー中に懸濁し、歯科治療で用いられる波長810 nmのレーザーを照射して、活性酸素の発生量をルミノメーターで測定した。また、レーザー照射により生じた活性酸素によるマイクロ粒子の崩壊に応じた初期薬物放出速度について検討を行った。その結果、活性酸素が想定よりも発生していないことが確認されたこと、薬物放出速度についてW/O/Wマイクロ粒子とO/Wマイクロ粒子の場合とで有意な差が見られなかったことから、粒子調製法について新たに検討する必要性が生じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は、薬物と光増感剤を共封入するポリ乳酸・グリコール酸共重合体の調製について検討を行ってきたが、光増感剤の内水相中での安定性が悪く、高封入率を達成する処方検討に時間を費やしたため遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に得られた知見に基づいて、内水相中で光増感剤を安定化させる方法をまず検討し、その後、レーザー照射によりマイクロ粒子からの薬物放出制御に関して研究計画にしたがって行いながら、光応答性薬物放出制御粒子の調製方法について確立することを目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)