Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
胎生期の大脳原基において、ある時期から神経前駆細胞は対称分裂から非対称分裂へと分裂パターンを転換する。この転換には細胞周期のG1期の長さが影響すると説明されてきたが、G1期長を調節する仕組みは理解されておらず、実質的に転換の仕組みは不明である。申請者は神経前駆細胞の核の動きと細胞周期の同調に着目し、人為的に核の運動範囲を変化させることで分裂パターンが変化することを見出した。核運動の範囲・時間がG1期の長さを規定し、その長さが結果的に分裂パターンを決定している可能性が想定される。本研究では、(1)核の運動範囲―G1期長―分裂パターンの関連を検証し、さらに(2)G1期からS期への転換の仕組みを明らかにする。