Project/Area Number |
23K14465
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49010:Pathological biochemistry-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
翁 良徳 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 助教 (10964900)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | ユビキチン |
Outline of Research at the Start |
ユビキチン修飾はタンパク質分解のみならず、多様な細胞機能を制御するが、このうちユビキチンのN末端を介する「直鎖状ユビキチン鎖」は炎症・免疫、細胞死制御に重要なNF-κBシグナル伝達を活性化する新規ユビキチン鎖である。近年、直鎖とLys63鎖とのハイブリッド鎖も同定され、多彩な細胞機能制御に関わる可能性が示されている。本研究では、直鎖状ユビキチン鎖に特異的に結合するデコーダータンパク質群をヒトゲノム規模で網羅的に探索し、新規デコーダーのユビキチン結合性の生化学解析、NF-κB・細胞死制御などの細胞生物学的解析を行う。また有力候補因子のノックアウトマウスを構築し、ヒト疾患との関わりを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
直鎖状ユビキチン鎖(M1-Ub)に結合する新規デコーダータンパク質であるtarget of myb1(Tom1)とtarget of myb1 like 2(Tom1L2)のM1-Ubを含む5種類のテトラユビキチン鎖(M1-Ub4、K6-Ub4、K11-Ub4、K48-Ub4、K63-Ub4)との結合強度を検討した。Tom1及びTom1L2のリコンビナントタンパク質はそれぞれ「全長(full; Tom1: aa1-492、Tom1L2: aa1-507)」、「Vps-27, Hrs and Stam(VHS)ドメインとGGA and Tom1(GAT)ドメインが存在する領域(VHS/GAT; Tom1: aa7-308、Tom1L2: aa7-319)」、「GATドメインのみが存在する領域(GAT; Tom1: aa210-308、Tom1L2: aa214-319)」、「VHSドメインのみが存在する領域(VHS; Tom1: aa7-153、Tom1L2: aa7-153)」を作製し、Octet Red96e Systemを使用して結合強度を評価した。 Tom1及びTom1L2はM1-Ubと特異的に結合することが判明した。Tom1、Tom1L2のM1-Ub4との解離定数(KD)はそれぞれ360 nM、98 nMであったから、Tom1に比べてTom1L2の方がM1-Ubに対する結合強度が高いことが判明した。 Tom1及びTom1L2のM1-Ubに対する結合に必要なドメインを決定するためにPull-down assayを行った。fullとVHS/GATのM1-Ubに対する結合強度が同程度であったが、GATドメイン単体でのM1-Ubに対する結合強度は低く、VHSドメイン単体では結合しなかったことから、Tom1及びTom1L2のM1-Ubに対する結合の安定性にはVHS/GATの両ドメインが重要であることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Tom1及びTom1L2のリコンビナントタンパク質を作製し、直鎖状ユビキチン結合特異性・親和性を生化学的に明らかにした。CRISPR/Cas9法によりTom1及びTom1L2を欠損した細胞や、レンチウイルスベクターを用いて遺伝子発現を戻した細胞を作製し、直鎖状ユビキチン鎖の発現変動やNF-κBシグナル、アポトーシスやネクロプトーシスなど細胞死との関係について解析を進めている。Tom1及びTom1L2のノックアウトマウスを構築し、表現型の解析も現在進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
構築したノックアウトマウスを用いてDSS誘導性炎症性腸疾患モデルやLPS+GalNによる急性肝炎モデル、LPS単独投与による敗血症モデルなどヒト疾患との関連を明らかにする。
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