Project/Area Number |
23K14519
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49050:Bacteriology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
沖 大也 大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員(常勤) (30845285)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | IV型線毛 / コレラ菌 / 分泌装置 / ピリン / セクレチン |
Outline of Research at the Start |
コレラ菌(Vibrio cholerae)をはじめとした多くの腸管系病原菌は、汚染水を介して腸管内に侵入すると、線毛と呼ばれるタンパク質の繊維を菌体表面上に形成し、腸上皮細胞への付着と定着を達成することで、毒素を産生して病原性を発現する。この定着過程は病原性発現になくてはならず、腸管系病原菌の感染過程において最も重要なステップである。本研究では、コレラ菌に代表されるIV型線毛形成菌がいかにして菌体膜に埋め込まれた超分子複合体を駆使し、定着の要となる可溶性タンパク質を菌体外に分泌しているのかを明らかとし、分泌過程を標的とした阻害剤開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
コレラ菌や腸管毒素原性などの腸管系病原菌は、食物や水を介してヒトの腸管内に侵入し、巨大な繊維状タンパク質である線毛を菌体表面上に発現させることで、腸管への付着と定着を達成する。定着した病原細菌は、コロニーやバイオフィルムを形成したのちに、様々な毒素を産生することで病原性を発現する。線毛を欠損させた変異株は病原性を発揮できなくなることから、腸管系病原菌の定着過程は、ヒトへの感染を成立させるための最も重要なステップの一つであると考えられている。 コレラ菌や腸管毒素原性大腸菌はIV型線毛を腸管定着に利用することが知られている。IV型線毛は、その大部分を構成するメジャーピリンと線毛先端部にのみ存在するマイナーピリンから構築される。我々は、腸管系病原菌の効率的な腸管定着には、線毛だけではなく菌体外に分泌されるタンパク質も重要であることを明らかとした。構造解析・相互作用解析から、分泌タンパク質は線毛の伸長に伴って菌体外に輸送されることが示唆された。ペリプラズムから菌体外への移行には、セクレチンと呼ばれる膜タンパク質を通過する必要があることが分かっている。しかしながら、セクレチンと分泌タンパク質あるいは線毛がどのように関連・相互作用することで分泌を達成しているのか不明であった。本研究ではセクレチンの構造解析によって、その機能に迫ることを目的とした。 令和5年度はセクレチンの発現系の構築を試みた。セクレチン遺伝子のC末端側にHisタグ遺伝子を付加することで、Hisタグを付加したセクレチンを発現させた。この融合タンパク質を界面活性剤Triton-X 100を使用し可溶化をおこなった。アフィニティカラムとゲルろ過クロマトグラフィーを利用して精製を試みたが、大半の融合タンパク質は多量体を形成しておらず、単量体になっていた。今後は、多量体として回収可能とするために、条件検討をおこなう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度はセクレチンの発現系構築を試みた。セクレチン遺伝子のC末端側にHisタグ遺伝子を付加した融合タンパク質を作成した。可溶化する界面活性剤として、実績の豊富なTriton-X 100を選択し、使用し可溶化をおこなった。Niアフィニティカラムとゲルろ過クロマトグラフィーSephacryl S-400を利用して精製を試みた。しかしながら、大半の融合タンパク質は単量体となっており、本来機能すると思われる多量体を形成していなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
セクレチンを多量体として精製するため、界面活性剤の種類や濃度の検討を行う。
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