Project/Area Number |
23K14574
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
玉川 崇皓 日本大学, 歯学部, 助教 (40814380)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | P2Y12受容体 / P2X4受容体 / VNUT / microglia / 舌癌 / 癌性疼痛 / マイクログリア |
Outline of Research at the Start |
臨床の現場で遭遇する異常疼痛には神経障害性疼痛や炎症性疼痛、癌性疼痛が知られている。癌性疼痛に関しては研究が遅れており、早期の解明が望まれる。近年、三叉神経脊髄路核尾側亜核のマイクログリアを介した疼痛発症メカニズムが神経障害性疼痛や炎症性疼痛に関与しているとの報告がある。このグリア-神経細胞関連のメカニズムをより深く解明し、舌癌の進展に伴う三叉神経脊髄路核尾側亜核におけるP2Y12受容体ならびに小胞型ヌクレオチドトランスポーター(VNUT)を介したグリア-神経機能連関の変調を明らかにし、これまでの研究結果と併せて癌性難治性異常疼痛に対する新規治療法の開発につなげることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在、ラット由来扁平上皮癌細胞を培養し、ラット舌に接種した舌癌モデルラットを作成した。その後舌への機械刺激における逃避反射閾値を測定し行動観察を行い、過去の論文の結果と相違ないことを確認した。その後ラットの延髄を摘出し、舌への侵害刺激が投射される三叉神経脊髄路核尾側亜核の免疫染色を行い、舌癌におけるマイクログリアの指標であるIba-1の活性化を確認した。その後マイクログリア上に発現しているであろうP2Y12受容体の選択的アンタゴニストを浅麻酔下で髄腔内へ2週間の連続投与を行い、前述の方法と同様に行動観察を行なった。現在ターゲットにしている受容体を介した舌への癌による異常疼痛が生じるメカニズムが正しいことを確認するため、更なるn数を増やすためにモデル作成を行なっているところである。今後P2X4受容体に関しても同様の実験を行う予定である。 現在行われている各アンタゴニストの投与による逃避反射閾値の有意な上昇が確認でき次第、免疫染色によるP2X4,P2Y12受容体の活性化を確認、ウェスタンブロッティング法によるタンパク定量、最終的に電気生理による三叉神経脊髄路核のニューロン解析を行なっていく予定である。予定している実験状況と比べ遅れが生じているため、一層の積極的な実験計画を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験に必要ながん細胞を培養する際に必要な実験機材(シャーレ、培地)の発注・納品が遅れたこと、培養中にコンタミネーションが生じ、培養を複数回行い原因を追究することに時間を要したことが原因である。その後舌癌モデルを作成したが、がん細胞の生着・発育が過去の文献と比べ遅かったため複数回実験を繰り返した。当初計画していたスケジュール通りに実験ができなかったことが遅れた原因である。今後は十分に実験を行う環境を整えていく。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは上記の受容体を介した疼痛発生の回路が正しいことを確認するため、n数を増やし有意差が生じることを確認する必要がある。現在行われている各アンタゴニストの投与による逃避反射閾値の有意な上昇が確認でき次第、免疫染色によるP2X4,P2Y12受容体の活性化を確認、ウェスタンブロッティング法による受容体の活性化をタンパク定量により解析すること、また最終的に電気生理による舌機械刺激に対する三叉神経脊髄路核のニューロン解析を行なっていく予定である。
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