Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
悪性神経膠腫は外科的摘出に限界があり、放射線や化学療法といった後療法に対しても抵抗性である。薬剤抵抗性の主要因として血液脳関門の存在による薬剤送達の問題が挙がる。本研究では悪性神経膠腫モデルに対しドキソルビシン封入リポソームを脳内送達後、3次元的薬物動態解析により安全で有効な薬剤送達を実現し、ヒト悪性神経膠腫における化学療法の治療効果の向上を目的とする。ヒト悪性神経膠腫細胞株脳移植マウスに対しマイクロバブル投与後に、薬剤封入リポソームを静注し超音波を照射する。組織内薬物動態を脳組織透明化技術で3次元的に解析し、継時的腫瘍変化と生存期間、病理組織学的検討から抗腫瘍効果と有害事象を比較検証する。