がん幹細胞を標的とした近赤外光線免疫療法プラットホームの確立
Project/Area Number |
23K14642
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岡田 隆平 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60806454)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 光免疫療法 / 近赤外光線免疫療法 / 抗体薬物複合体 / がん幹細胞 / 蛍光イメージング |
Outline of Research at the Start |
がんの従来治療法である化学療法や放射線療法に対してがん幹細胞は抵抗性が高く、治療後にも残存し再発につながるとされる。現在、手術不能局所進行・再発頭頸部がんに対する近赤外光線免疫療法(がん光免疫療法)が保険適応となっている。現状ではEGFRを標的とした近赤外光線免疫が使用できるが、この新療法でもがん幹細胞が残存する可能性がある。本研究の目的は、近赤外光線免疫療法を用いて腫瘍内からがん幹細胞を特異的に除去する治療法の効果を評価し臨床応用を目指すとともに、他の治療との併用療法について効果を評価し、がん幹細胞を標的とした近赤外光線免疫療法を主軸とした新しいがん治療のプラットホームを確立することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
がんに対する近赤外光線免疫療法(光免疫療法)はがん細胞を特異的に破壊できる方法として開発された。本治療法では破壊したい細胞の表面に結合する抗体に光感受性物質であるIR700を結合させた抗体-光感受性物質複合体(APC)を用いる。APCは経静脈的に患者に投与され、翌日に励起光を照射することにより治療する。励起されたAPCは結合している細胞の細胞膜を特異的に破壊する。2021年からは抗EGFR抗体であるセツキシマブを用いた近赤外光線免疫療法が保険診療として手術不能な局所進行または局所再発の頭頸部癌に対して実施可能になった。今まで治療法のなかった患者に対しても施行され、一定の効果をおさめている。現在はEGFRを標的とした治療のみが承認されているが、近赤外光線免疫療法は適切な抗体を用いることができれば、どのような細胞でも破壊できる。 一方で、抗がん剤治療や放射線治療に対して治療が効きづらい細胞として、がん幹細胞というものがある。本研究はがん幹細胞を標的として、腫瘍内からそれのみを取り除く新しい治療法を開発することを目指している。がん幹細胞が発現している分子に対するモノクローナル抗体にIR700を結合させ新規APCを作成し、培養細胞や実験動物を使用して治療効果のついて評価を行う。本治療法が将来的に臨床応用されれば、今まで抗がん剤や放射線治療に効きづらかった患者さんに対しても良い治療となる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
培養細胞を用いたin vitroの実験はほぼ終了している。現在マウスモデルの実験系の条件設定を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスモデルを用いて本治療法の有効性を評価していく。また、マウスモデルを用いて治療後の組織の変化の評価も行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)