New stool biomarker proteins for pancreatic cancer by the proteome analysis
Project/Area Number |
23K14643
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
元尾 伊織 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (70839076)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 便プロテオーム / プロテオーム解析 / 膵癌 / 糞便 |
Outline of Research at the Start |
膵癌は極めて予後不良であるが、早期診断による根治切除が目指せる疾患である。しかし、早期診断バイオマーカー研究として血液検査を用いた遺伝子解析で一定の成果は上がっているものの、臨床応用可能ではない。本研究では、膵癌患者の便中に存在する宿主由来のタンパク質(プロテオーム)に着目し、膵癌患者と健常者において糞便中のプロテオームを比較することで、膵癌患者の糞便中で多く検出されるプロテオームを同定する。そして、同定されたプロテオームが膵腫瘍由来であることを腫瘍組織を利用して確認する。さらに、同定されたプロテオームについて別の集団でも検証し、今後、前向きコホート研究によりその意義を検証する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、膵癌患者の便中に存在する宿主由来の蛋白(プロテオーム)に着目し、膵癌患者と健常者において糞便中のプロテオームのプロファイル結果を比較することで、膵癌患者の糞便中で多く検出されるプロテオームを同定することを目的としました。 令和5年度の目標は、①discovery cohortとして膵癌10例と健常者10例の便中のプロテオームを比較し、膵癌患者で多いプロテオームを同定すること、②それらが腫瘍組織由来であることを病理検体で検証することでした。 まず、膵癌患者と健常者の便のプロテオーム解析によって、便中に宿主由来のプロテオーム2093個を検出し、膵癌患者で有意に多く存在するプロテオームを50個同定しました(p<0.02かつFC>2)。次に、50個のプロテオームから腫瘍との関連が既報で報告されている12個のプロテオームを抽出しました。そして、同定されたプロテオームが腫瘍組織由来であることを確認するために、便を採取した膵癌患者10例の超音波内視鏡下生検検体を用いた免疫染色を行いました。その結果、9個のプロテオームが腫瘍組織で染色され、そのうち6個のプロテオームが腫瘍細胞で染色を認めたことから、腫瘍由来であることが確認されました。また、便を採取していない別の膵癌の手術検体でも同様に6個のプロテオームが腫瘍細胞で染色されることが確認できました。 現在は、それぞれ同定されたプロテオームをELISAによって蛋白測定をするため、条件検討をしています。また、便プロテオーム解析の再現性を確認するため、別の集団での膵癌患者と健常者の便を収集しています。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度の目標は、①discovery cohortとして膵癌10例と健常者10例の便中のプロテオームを比較し、膵癌患者で多いプロテオームを同定すること、②それらが腫瘍組織由来であることを病理検体で検証することでした。 まず、膵癌患者と健常者の便のプロテオーム解析によって、便中に宿主由来のプロテオーム2093個を検出し、膵癌患者で有意に多く存在するプロテオームを50個同定しました(p<0.02かつFC>2)。次に、50個のプロテオームから腫瘍との関連が既報で報告されている12個のプロテオームを抽出しました。そして、同定されたプロテオームが腫瘍組織由来であることを確認するために、便を採取した膵癌患者10例の超音波内視鏡下生検検体を用いた免疫染色を行いました。その結果、9個のプロテオームが腫瘍組織で染色され、そのうち6個のプロテオームが腫瘍細胞で染色を認めたことから、腫瘍由来であることが確認されました。また、便を採取していない別の膵癌の手術検体でも同様に6個のプロテオームが腫瘍細胞で染色されることが確認できました。そのため、当初の目標は達成できており、概ね順調に進展していると判断しました。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和6年度の目標は、①プロテオーム解析で同定された便中の蛋白について、ELISAでも検出できるようにすること、②別の集団で再現性を確認するための、糞便収集としていますので、それに向けて、現在ELISAの条件検討をしながら、糞便収集を継続しています。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)