膵がんにおける術前in situワクチン免疫複合療法の開発
Project/Area Number |
23K14647
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kyoto Medical Center |
Principal Investigator |
岡田 浩和 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (60911823)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | がんワクチン / 膵がん |
Outline of Research at the Start |
最難治の膵がんは根治切除後の再発率が高く、術後再発を予防する術前免疫療法の開発が期待される。腫瘍に自然免疫賦活剤を直接注入するin situワクチン療法(ISV)は腫瘍自身をワクチン抗原のソースとして利用し、局所療法で副作用を抑えつつ全身性の抗腫瘍免疫を誘導できるという利点を有し、術前療法との親和性が高いと考えられる。 申請者は膵がんモデルマウスを用いて、新規TLR9リガンドK3-SPG-ISVの有用性を報告し、さらに予備実験で術前療法としても有用であるという知見を得た。 本研究ではこの先行研究を発展させ、ワクチン効果を最大化した術前K3-SPG-ISV複合療法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
最難治がんである膵がんは根治切除後の再発率が高く、術後再発を予防する術前免疫療法の開発が期待される。腫瘍に自然免疫賦活剤を直接注入するin situ vaccine(ISV)療法は、腫瘍自身をワクチン抗原のソースとして利用できる点で術前療法との親和性が高いと考えられるが、先行研究は少なくその有用性は明らかでない。申請者は膵がんモデルマウスを用いて、Ⅰ型IFNの誘導能が高い新規TLR9リガンドK3-SPGを用いたISVの有用性を報告し、さらに予備実験で、K3-SPG-ISVが術前療法として有用であるという知見を得た。そこで本研究ではこの先行研究を発展させ、ワクチン効果を最大化した術前K3-SPG-ISV複合療法の開発を目指す。具体的には、K3-SPGと異なる作用機序で自然免疫を活性化する ① STING(Stimulator of interferon genes)アゴニストまたは ② CD40刺激抗体との併用を試み、この新たな術前K3-SPG-ISV複合療法の膵がんに対する術後再発抑制効果を明らかにし、またその機序を明らかにする。 遺伝子改変膵がんモデルマウス(KPC:LSL-KrasG12D/+, Trp53R172H/+, Pdx1-Cre)から樹立した膵がん細胞株をナイーブマウスの皮下に同種移植し、生着した腫瘍をDay10 に摘出し(本モデルでは約200mm3 に相当)、これを膵がん術後モデルマウスとして用いる。 まずK3-SPGとCD40刺激抗体との術前ISV複合療法を行い、PBS投与群と単剤投与群をControlとして膵がん術後モデルマウスを比較し、再発腫瘍の増殖の有無と生存期間を解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
膵がん術後モデルマウスを作成し、以下の実験をおこなった。 1. 術前K3-SPG-ISV群、術前CD40刺激抗体群、術前CD40刺激抗体/ K3-SPG-ISV群、のいずれも単回投与とControl群(PBS投与)の膵がん術後モデルマウスを比較し、再発腫瘍の増殖の有無や生存期間を解析した。n数は少ないが、Control群や単剤投与群では再発腫瘍の増殖を認めたマウスがいたが、術前CD40刺激抗体/ K3-SPG-ISV群ではすべてのマウスで再発腫瘍を認めなかった。 2. 次に腫瘍が退縮したマウスに同じ細胞株を皮下に再移植して生着するかどうか確認し、腫瘍体積をモニタリングしたところ、Control群では腫瘍が生着・増大したが、術前CD40刺激抗体/ K3-SPG-ISV群ではすべてのマウスで腫瘍は生着せず、免疫記憶の成立を確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
1.臨床応用に向けてより有効な免疫複合療法を開発する。メモリーT細胞の誘導に重要とされるサイトカインIL-7 やIL-15、副刺激分子CD40 刺激抗体、同じく免疫記憶誘導への関与が知られる抗PD-1 抗体や抗CTLA-4抗体の併用投与を行い、K3-SPG との相乗効果を評価する。 2. 術前K3-SPG ISV複合療法群とControl 群で、所属リンパ節、末梢血、脾臓を回収し、フローサイトメトリー解析する。TRM (tissue-resident memory T cell) [CD8+,CD69+, CD103+] 、TCM (central memory T cell) [CD8+, CCR7+, CD62L+] 、TEM(effector memory T cell) [CD8+, CCR7-, CD62L-]などのメモリーT 細胞を解析し、ISV の有無による免疫記憶誘導の質的・量的な差異を明らかにする。 3. 2.で回収した所属リンパ節、末梢血、脾臓を用いてRNA-seq 解析を行い、各臓器のISV 後の免疫状態をトランスクリプトームレベルで明らかにする。 4.上記1.2.と同様の術前ISV実験において、各種の除去抗体やクロドロン酸リポソーム等の投与により、CD8 T細胞、CD4 T細胞、NK細胞、マクロファージ等を除去し、術前ISVにおけるエフェクター細胞を同定する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)