Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
膵がんにおいて免疫チェックポイント阻害薬の有効性向上が大きな課題である。腫瘍細胞の膜型NKG2Dリガンドによって活性化されるNKG2Dシグナルは、新規がん免疫療法の標的としての可能性がある。しかし腫瘍細胞はADAM17の作用で可溶型NKG2Dリガンドを産生し、NKG2Dシグナルを遮断し、抗腫瘍免疫から逃避する。本研究では、ADAM17の切断特異性を制御するタンパク質iRhom1とiRhom2に着目し、iRhom1/2の発現制御により可溶型リガンド産生が調節され、抗腫瘍免疫が増強することを証明する。本研究の成果は、膵がんの新規がん免疫療法開発に繋がる発展性を有する。