Project/Area Number |
23K14679
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 51020:Cognitive and brain science-related
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大城 武史 群馬大学, 大学院医学系研究科, 研究員 (70807875)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | neural oscillations / sharp-wave ripples / MEG / Multivariate analysis / optimal transport / neuromodulation / リップル波誘導 / 加齢 / 学習 |
Outline of Research at the Start |
①脳の興奮性及び抑制性シグナルバランスを直接的に反映するリップル波に着目した加齢プロセスの解明
②適切な興奮性抑制性シグナルバランスを非侵襲的に誘導するデジタルディバイス(ripple entrainment using sensory stimuli[RENUS])の開発
③RENUSを用いた認知症の病態改善及び学習効果の延伸の検証
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Outline of Annual Research Achievements |
1. リップル波計測法 (Ripple-gedMEG) の確立 非侵襲性全脳計測装置MEGと一般化固有値分解 (GED) を組み合わせた手法で、リップル波の計測技術を開発しました。これにより、脳内リップル波の非侵襲的な定量化が可能になりました。この新しい手法は既にシミュレーションデータや実データにて検証を行い、その一部は既に受理または投稿済みです。例えば、統合失調症に関しては、本手法によって新しい知見(リップルネットワークの変調等)が得られています。本研究の成果の一部は、Neuro2024での口頭発表を予定しています。 2. RENUSの開発 視聴覚刺激を用いてリップル波を誘導する新たなデジタルデバイス「RENUS」を開発中です。今後、認知症予防や学習効果向上、統合失調症の治療に活用される予定です。 3. wMIを用いた特徴量抽出 新たに開発したWasserstein Modulation Index (wMI) を用いて、加齢性変容脳病態や精神疾患、学習効果の特徴量を抽出しています。現在までに、この手法を用いて統合失調症の新たな特徴量を見出すことにも成功しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.リップル波計測法 (Ripple-gedMEG) の確立: MEGと一般化固有値分解 (GED) を組み合わせたリップル波の非侵襲的計測技術が開発され、シミュレーションデータと実データでその有効性が確認されています。これにより、統合失調症におけるリップルネットワークの変調など、新たな知見が得られました。この成果はNeuro2024での口頭発表が予定されており、学術的認知度が向上する見込みです。 2. wMIを用いた特徴量抽出:Wasserstein Modulation Index (wMI) を用いた特徴量抽出により、加齢性変容脳病態や統合失調症の新たな特性を明らかにしています。 wMIは、研究目的に応じた特徴量の機械学習的な定量化を可能にしており、精神疾患や加齢プロセスの研究において重要なツールとなっています。 これらの技術的進展により、本研究は計画通りに進行しており、リップル波の非侵襲的計測、視聴覚刺激によるリップル波誘導、新たな特徴量抽出の各プロジェクトが連携して進んでいます。今後もこれらの基盤技術を活用し、大規模データ解析や長期的な臨床検証を通じて、認知症や統合失調症などの精神疾患の予防・治療法の開発を目指します。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の成果と今後の展望 Ripple-gedMEGの確立によりリップル波の非侵襲的計測が可能となり、現在はより大規模な精神疾患データや加齢性脳変容に関わる全脳ネットワークの時系列活動パターンを解析中です。また、wMIの開発により、加齢プロセスや精神疾患の新たな特異的特徴量が明らかになりつつあります。RENUSは、今後、認知症予備群や統合失調症患者への長期的な影響を検証する予定です。
本研究の成果は、認知症や統合失調症の予防と治療に新たなアプローチを提供し、教育現場でも応用が期待されます。今後も研究を進め、技術の実用化に向けた検証と改良を続けていきます。
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